面影の読み方・意味とは?(類義語)
【二字熟語】
面影
【読み方】
おもかげ
【意味】
①記憶によって心に思い浮かべる顔や姿。
②あるものを思い起こさせる顔つき・ようす。
③実際には存在しないのに見えるように思えるもの。まぼろし。幻影。
④歌論用語で、作品から浮かびあがってくる心象。
⑤「面影付け」の略。
⑥名香の名。香木は伽羅 (きゃら) 。
歌の中でのイメージや気持ち、それと、ある種の技法や香りの名前としても使われるってわけや。なるほどな、1つの言葉で色々な意味があるんやな。
【語源・由来】
「面」は「おもて。」
「影」は「光に映し出されたすがた。かたち。」
【類義語】
偲ぶ、名残、追憶
面影(おもかげ)の解説
「面影」っていう言葉にはいくつか意味があってね。
まず、「面影」とは、自分が前に見たり経験したりしたもの、特に人の顔や姿を、今はもうそこにいないのに心の中で思い出すことを言うんだ。例えば、「亡くなったおばあちゃんの顔を思い出す」とか、そういう感じ。
また、あるものや人が、他のものや人に似ていると感じる時にも「面影」って言うんだよ。「あの子、お父さんに似てるね」って時とかね。古い町並みが今はなくなって、新しい建物がたくさん建っているけど、その中に昔の町の雰囲気や特徴を感じることも「面影」と言うよ。
次に、実際にはそこにないのに、自分だけが何かを見たり感じたりすることも「面影」と言うんだ。幻やまぼろし、つまり目の前に現れたけど、実際は存在しないものを指す時もあるよ。
あとね、「面影」という言葉は、歌や詩の中で、作品の中の雰囲気やイメージを表現するときにも使われるんだ。
それと、連歌・連句での付合 (つけあい) 手法の一つに「面影付け」というものがあってね、その略としても「面影」と言うことがあるよ。
最後に、「面影」という名前の香りもあって、その主成分は「伽羅」という香木から作られるんだ。
[補足]「俤」という文字は、日本でだけ使われる文字で、国字っていうんだよ。国字は、日本でだけ使われる漢字のことを指すよ。面影(おもかげ)の使い方
面影(おもかげ)の例文
- この街は、古都の面影を残していて風情があります。
- 祖母は、年老いても、昔の美しかったころの面影がある。
- ともこちゃんには、母親の面影があります。
- タワーマンションが立ち並び、昔ののどかな面影は失われてしまいました。
- 健太くんは、ともこちゃんの面影を目に焼き付けようとしているかのように彼女の顔を見つめた。
面影の文学作品などの用例
「面影が浮かぶ」とは?
「面影」を用いた表現の一つに「面影が浮かぶ」があります。
「面影が浮かぶ」とは、過ぎ去った日の光景や人の記憶が思い起こされることをいいます。
例えば、昔の友達のことをふと思い出すときとか、昔行った場所を思い出すときに使うんやな。ホンマに、あの時のことが頭の中でよみがえってきて、懐かしい気持ちになるんやな。
【例文】
- 今でも目を閉じれば面影が浮かぶ。
- すっかり様変わりした街並みを見ても、面影が浮かぶことは無かった。
更に、本当には存在しないけれど、見えるかのように感じる幻影のことも含まれるよ。歌の中で、作品から感じ取れる心のイメージもこの言葉で表されることがあるんだ。そして、「面影付け」という言葉の略や、香りの名前としても使われることがあるよ。