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「運行」と「運航」の違い・使い分け!「うんこう」の同音異義語

同音異義語とは、発音は同じでも意味が異なる単語のことです。

これらの言葉は多くの言語に存在し、日本語においても例外ではありません。

同音異義語は、言語の多様性と進化の証であり、時には混乱を招くこともあります。

この記事では、運行」と「運航」の意味の違いや文脈に応じた使い分けについてわかりやすく解説します。

同音異義語の理解を深めることで、言語の微妙なニュアンスをより豊かに感じ取ることができるでしょう。

運行(うんこう)の意味と使い方や例文

運行(うんこう)をイメージしたイラスト
運行 交通機関が決まった道を進むこと、天体が軌道を進むこと、物事が進展することを指す。
  • 「山間部を運行する○○鉄道」
  • 「市が運行する路線バス」
  • 「船舶の運行表」
  • 「月の運行
  • 「歴史の運行
意味

運行という言葉は、主に三つの文脈で使われます。まず、交通機関が決まった路線を通って移動することを指します。

これはバス、電車、船などが特定の道筋をたどっている様子を表す際によく使われます。次に、天体がその軌道上を動くことを表す言葉としても用いられます。

この場合、惑星や衛星などが宇宙空間で定められたパスを進む様子を指します。最後に、もっと抽象的な意味で、物事が進行していく様子を示す際にも運行という表現が使われます。この用法では、時間の流れや歴史の進行など、目に見えないが一定のパターンや道筋に沿って進むさまざまな現象を指します。

例文

  1. 山間部を運行する○○鉄道は、その美しい風景で知られている。
  2. 市が運行する路線バスは、地域住民の足として欠かせない存在です。
  3. 船舶の運行表を確認しながら、次の旅行計画を立てました。
  4. 月の運行を観察することは、古代から人々の興味を引きつけてきた。
  5. 歴史の運行をたどることで、私たちは過去から多くを学ぶことができる。

運航(うんこう)の意味と使い方や例文

運航(うんこう)をイメージしたイラスト
運航 船や航空機が決まった航路を進むこと、または進ませること。
  • 「島へは一日一便だけ運航している」
  • 「連絡船は一日二便運航している」
  • 「東京・パリ間を運航するジャンボ機」
  • 「船舶を運航する」
意味

運航という言葉は、船や航空機などの交通機関が決まった航路を定期的に進む行為、またはその管理・操作を指します。この用語は、具体的には船舶や飛行機が一定のルートに沿って移動することを意味し、それによって人々や物資を目的地まで運ぶ過程を示します。

運航は、定められたスケジュールに従って行われ、安全かつ効率的に乗客や貨物を運ぶための一連の手続きや管理を含みます。例えば、島への日々のフェリーの運行や、国際線の飛行機が特定の都市間を結ぶジャンボ機の運航などがこれに該当します。

運航の目的は、安定した交通サービスを提供し、人々の移動や物流を支援することにあります。

例文

  1. 新幹線は毎時複数便が東京・大阪間を運航している。
  2. 観光バスは毎日、市内の主要な観光スポットを運航している。
  3. この航空会社はアジア各国への国際線を運航している。
  4. フェリーは毎日、本土と離島を結んで運航している。

「運行」と「運航」の違い・使い分け

同音異義語の違い・使い分け

「運行」と「運航」は、どちらも移動や進行を意味する用語ですが、それぞれ異なる文脈で使われます。

運行は広い意味を持ち、一般的に交通機関が定められた道や路線を通って移動することを指します。これにはバス、電車、船などが含まれ、これらが特定の道筋をたどる様子を表すときに用いられます。

加えて、「運行」は天体がその軌道上を動くことや、もっと抽象的に、物事が進行していく様子を指すこともあります。例えば、月の運行や歴史の運行といった文脈で使用されます。

一方で、運航は特に船舶や航空機が定められた航路を定期的に進む行為、またはその管理・操作を指します。この用語は、具体的には船や飛行機が特定のルートに沿って移動し、人々や物資を運ぶ過程を示します。

運航は、航海や航空における定められたスケジュールに従った安全で効率的な運送サービスを表します。

二字熟語の博士
要するに、「運行」は一般的な交通機関の移動や天体の動き、さらには事象の進行を表すのに対し、「運航」は船や飛行機による定期的な移動やその管理に特化した用語として使用されます。
助手ねこ
それぞれの用語は、これらの文脈に応じて使い分けられるんやな。
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北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)



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