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「刊本」と「完本」の違い・使い分け!「かんぽん」の同音異義語

「かんぽん」の同音異義語

同音異義語とは、発音は同じでも意味が異なる単語のことです。

これらの言葉は多くの言語に存在し、日本語においても例外ではありません。

同音異義語は、言語の多様性と進化の証であり、時には混乱を招くこともあります。

この記事では、刊本」と「完本」の意味の違いや文脈に応じた使い分けについてわかりやすく解説します。

同音異義語の理解を深めることで、言語の微妙なニュアンスをより豊かに感じ取ることができるでしょう。

刊本(かんぽん)の意味と使い方や例文

刊本(かんぽん)をイメージしたイラスト
刊本 印刷された本。
  • 「写本と刊本
意味

刊本という言葉は、印刷して発行された本を指します。これには、文字や画などを版木、木活字、銅活字などで印刷したものが含まれ、刊行された図書全般を意味します。対照的に、「写本」とは手書きの本を指し、印刷技術を用いずに制作されるものです。

刊本は、印刷技術の進化に伴い、多様な方法で制作されるようになりました。例えば、木版印刷や活版印刷など、異なる印刷技術によって作られる本があります。これらの技術の発展により、本を大量生産し、より多くの人々に知識や情報、文化を広めることが可能になりました。

また、刊本という言葉には、本が「版」を経て印刷されたという意味合いが含まれます。これは、一定の印刷プロセスを経て、複数のコピーが作られることを示しています。それに対して、「写本」は、一つ一つが手作業で複製されるため、各コピーに独自性があるという特徴があります。

このように、刊本は印刷技術によって作られる本を指し、知識や文化の伝播において重要な役割を果たしています。それは、情報のアクセスを容易にし、教育や学習の機会を拡大する手段として利用されてきました。

例文

  1. 古い写本を見つけることは稀ですが、刊本ならば書店で簡単に手に入ります。
  2. 彼女は図書館で写本の研究をしていましたが、刊本の方が情報が整理されていて参考になることを発見しました。

完本(かんぽん)の意味と使い方や例文

完本(かんぽん)をイメージしたイラスト
完本 全部そろっている書物。
  • 「現存する最古の完本
意味

完本は、全集、叢書、分冊本などの一連の出版物で、すべての部分や巻が揃っている状態を指します。これには、各巻が欠けていない、つまりすべての部分が存在して完全な形であることが含まれます。対義語には「欠本」や「端本」といった用語があり、これらは一連の中で一部が欠けているまたは不完全な状態を示します。

完本は、図書館、書籍収集家、研究者などが重要視する概念で、特に「現存する最古の完本」といった表現は、その収集品や資料が歴史的な価値や完全性を有していることを強調しています。この概念は、文学作品、歴史書、学術著作など、あらゆる種類の書籍に適用され、完全な形での保存や収集の重要性を示しています。

例文

  1. 彼は図書館で見つけた、現存する最古の完本に興奮を隠せなかった。それは中世の文学作品の貴重な収集品で、何世紀にもわたり失われていたとされていた。
  2. 歴史学者たちは、発掘された現存する最古の完本を研究する機会を得て、古代文明についての新たな理解を深めた。この完本は、長い間謎に包まれていた過去の一章を明らかにする鍵となった。

その他「かんぽん」の同音異義語

【官本】
【監本】
【韓本】

「刊本」と「完本」の違い・使い分け

同音異義語の違い・使い分け

「刊本」と「完本」は、それぞれ異なる概念を指しますが、共に書籍という領域で重要な役割を果たしています。

刊本は、印刷技術を用いて制作された本を指します。この用語は、版木、木活字、銅活字などの方法で印刷された書籍を広範囲にわたって指し、手書きの写本とは区別されます。

刊本の主な特徴は、印刷によって大量に複製されることであり、これによって知識や情報、文化が広く伝播されます。刊本の出現は、本の生産と流通を革命的に変え、より多くの人々が書籍にアクセスできるようになりました。

一方で、完本は、全集、叢書、分冊本などの一連の出版物で、すべての部分や巻が揃っている状態を指します。完本の主な特徴は、シリーズのすべての巻や部分が存在していることで、欠けている部分がない完全な形の書籍を意味します。

図書館や書籍収集家にとっては、特に「現存する最古の完本」のような表現は、その書籍が持つ歴史的な価値や完全性を強調するものです。

二字熟語の博士
要約すると、刊本は印刷技術によって大量生産される書籍を指し、一方で完本は一連の書籍のすべての部分が存在する完全な状態を意味します。
助手ねこ
刊本は情報の普及に寄与し、完本はシリーズ物の完全性や収集価値に関連しているんやで。
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北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)



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