読み方で悩みやすい漢字の一つに、「斑鳩」があります。
Q「斑鳩」、あなたはこの二字熟語を何と読みますか?
次の3択から選んでみて下さい。
- 「はんきゅう」
- 「いかるが」
- 「はんきゅう」と「いかるが」両方とも
このページでは、悩みやすい「斑鳩」の読み方や意味について詳しく解説していきます。
「斑鳩」の読み方は、「はんきゅう」?「いかるが」?
斑鳩の正しい読み方は、「はんきゅう」「いかるが」どちらなのでしょうか。
漢字から察すると「はんきゅう」の気もしますが、「いかるが」にも聞き覚えがありそうですね。
「斑」の音読みは「ハン」、訓読みは表外読として「ふ」「ぶち」「まだら」となります。
一方「鳩」の音読みは「キュウ」「ク」、訓読みは「あつ(まる・める)」「はと」「やす(んずる)」となります。
このことから「はんきゅう」は正しそうですが「いかるが」はどうなのでしょう。
さて、結論を言ってしまうと、斑鳩の読み方は「はんきゅう」「いかるが」どちらも間違いではありません。
つまり、答えとしては3つ目の「両方とも」ということになります。
因みに、斑鳩は「いかる」と読むことも出来ます。
ただ、斑鳩は「いかるが」と読むのが一般的となるようですね。
なお、「はんきゅう」と「いかるが」「いかる」それぞれで読む場合に、若干意味が異なることもあります。
さて「はんきゅう」は理解できるものの、何故斑鳩を「いかるが」と読むのでしょうか?
実はこれ、熟字を訓読みにする熟字訓と呼ばれるものです。
訓読みが漢字を日本語として意味が通じるように読ませるように、熟字訓とは熟語に対して日本語の意味が通じる読み方で読ませたものです。
簡単にいってしまえば、一つの熟語に対して訓読みをしているということですね。
他にも今日(きょう)明日(あした)昨日(きのう)等様々な熟字訓があります。
今回の斑鳩は「はんきゅう」とも読みますが、これの持つ意味が日本語の「いかるが」とほとんど変わらないために、そう読まれるようになりました。
「斑鳩」の意味は、「はんきゅう」と「いかるが」で違う!
斑鳩の意味としては「はんきゅう」と「いかるが」でそれぞれ意味が若干異なります。
まず「はんきゅう」ですが、「スズメ目アトリ科の鳥」の意味となり、これは「いかる」と読む場合も同じです。
一方「いかるが」の場合には、「はんきゅう・いかるの別称」「現在の奈良県生駒郡斑鳩町。聖徳太子の斑鳩宮のあった所」となります。
つまり、「はんきゅう」「いかる」と読む場合には鳥の名前であり「いかるが」と読む場合には、それに地名がくわわるということですね。
斑鳩を使った例文として「斑鳩(はんきゅう)を観察する」「斑鳩(いかるが)の地を訪れる」などがあります。
まとめ
- 斑鳩の読み方は「はんきゅう」「いかるが」どちらも正しい。
- 斑鳩は「いかる」と読むことも出来る。
- 「はんきゅう」と「いかる」は同じ意味だが、「いかるが」は若干異なる。
- 「はんきゅう」「いかる」は「スズメ目アトリ科の鳥」の意である。
- 「いかるが」は「現在の奈良県生駒郡斑鳩町」の意が加わる。