【二字熟語】
発展
【読み方】
はってん
【意味】
①物事の勢いなどが伸び広がって盛んになること。物事が、より進んだ段階に移っていくこと。
②色事や遊蕩 (ゆうとう) において、積極的に活動すること。
【語源・由来】
「発」は「物事を始める。行動を起こす。事が起こる。」
「展」は「どこまでも伸び広がる。」
【類義語】
進展、完熟、進化、発達、進歩、開化
【対義語】
衰退、退廃、終息、原理
発展(はってん)の使い方
発展(はってん)の例文
- 駅前再開発の話が、思わぬ方向に発展していった。
- ここ数年、成長も発展も無いとはいかがなものか。
- いずれはこの大会を世界規模のものに発展させていきたい。
- 我々は国家において人格の大なる発展を遂げることができるのである。(西田幾多郎、善の研究)
- その戦争が世界大戦にまで発展することは、火を見るより明らかだ。
「発展」と「発達」「進展」「進歩」との違いは?
「発展」に似ている語に「発達(はったつ)」「進展(しんてん)」「進歩(しんぽ)」があります。
「発展」と「発達」の違いは?
「発達」は、
①からだ・精神などが成長して、より完全な形態や機能をもつようになること。
②そのものの機能がより高度に発揮されるようになること。
③そのものの規模がしだいに大きくなること。
という意味です。
「発展」も「発達」も、技術・学問・文化などが、前より上の段階に入ることをいいます。
しかし「発展」には、物事の勢いが伸び広がるという意味で使われる点、比喩的に、色事や遊蕩において積極的に活動するという意味がある点が「発達」と違います。
また「発達」は、「筋肉が発達する」「台風が発達する」のように、身体や精神が発育してより完全な方向に近づくこと、より規模が大きくなることを表わす点が「発展」と違います。
「発展」と「進展」の違いは?
「進展」は、「事態が進行して、新たな局面があらわれること。また、物事が進歩・発展すること。」という意味です。
「発展」も「進展」も、物事が進むことをいいます。
しかし「発展」は、技術・学問・文化などについて、物事が進んで前より上の段階に入ること、物事の勢いが伸び広がることをいいます。
対して「進展」は、事の良否に関わらず、物事の状況が時間の経過とともに変化し、新たな局面を迎えることをいいます。
「発展」と「進歩」の違いは?
「進歩」は、
①物事がしだいによりよいほうや望ましいほうへ進んでいくこと。
②歩を進めること。前進。
という意味です。
「発展」も「進歩」も、技術・学問・文化などが、前より上の段階に入ることをいいます。
しかし「進歩」は、より望ましい良い方向へ進むことに使われます。
対して「発展」は、物事の勢いが伸び広がるという意味で使われます。
また「発展」は、比喩的に、酒色の道で勢いを伸ばすという意味で使われる点が「進歩」と違います。