「二字熟語の百科事典」が書籍化されました!詳細はコチラ

「駆使」の意味と使い方や例文!「活用」「使用」との違いは?(類義語・対義語)

駆使の読み方・意味とは?(類義語・対義語)

意味

【二字熟語】
駆使

【読み方】
くし

【意味】
①追いたてて使うこと。こき使うこと。
②自由自在に使いこなすこと。

二字熟語の博士
「駆使」という言葉には、二つの異なる意味があるんだ。まず、一つ目は、他者を追いたてて使ったり、こき使ったりすることを指す。

そして、二つ目は、物事を自由自在に使いこなすことを表すんだ。

助手ねこ
あぁ、なるほど。一つ目は「他人を追いたてて、こき使うこと」ってことやな。そういう使い方はあんまりよくないよな。

ほんで、二つ目は「物事を自由自在に操ること」ってことか。これは、スマートに物事をこなすって感じやね。絶妙な使い分けが大切やな。

【語源・由来】
「駆」は「馬などを走らせる。かる。かける。」
「使」は「つかう。用いる。」

【類義語】
行使、酷使

【対義語】
温存

駆使(くし)の解説

カンタン!解説
解説

「駆使」っていう言葉は、2つの異なる意味を持っているんだ。

まず、1つ目の意味は、「追いたてて使うこと。こき使うこと。」だよ。 これは、他人や物を力ずくで動かして、従わせたり、利用したりすることを指しているんだ。例えば、「使用人を駆使する」というのは、使用人たちを追いたてて、こき使うことを表している。つまり、使用人たちに対して厳しい指示や仕事を押し付け、彼らを自分の都合に合わせて使うという意味なんだ。

2つ目の意味は、「自由自在に使いこなすこと。」これは、物事や技術などを自分の意志で巧みに操り、効果的に利用することを指すんだ。例えば、「最新の技術を駆使する」というのは、最新の技術を自由自在に使いこなす様子を示しているよ。つまり、その人が最新の技術を理解し、巧みに利用しているという意味だね。

だから、「駆使」という言葉は、他者を追いたてて使うというネガティブな側面と、物事を自在に操り巧みに活用するポジティブな側面、両方の意味を持つ言葉なんだ。

駆使(くし)の使い方

ともこ
健太くんはパソコンが苦手なのね。
健太
携帯電話も使いこなせないんだよ。
ともこ
ノートパソコン等の電子機器をマルチタスクに駆使して活躍するサラリーマンが多いわよ。
健太
このままじゃ出世できないな。

駆使(くし)の例文

例文
  1. ともこちゃんは、五か国語を駆使する。
  2. 数字を駆使して上手に説明する。
  3. 最先端技術を駆使して、当時の生活を再現する。
  4. 彼は高度な統計を駆使して調査結果を分析した。
  5. あらゆる手段を駆使して情報を集める。

駆使の文学作品などの用例

  1. ・・・対しては自由に雅語を駆使して応対したということである。しかし、そ・・・ 石川啄木弓町より

  2. ・・・って熱を帯びた筆致を駆使し得ているのである。そして、彼が軍艦に乗・・・ 黒島伝治明治の戦争文学

  3. ・・・恐ろしい男で、神仙を駆使してわが用を為さしめたのである。さて祭り・・・ 幸田露伴骨董

「駆使」と「活用」「使用」の違いを解説

駆使」に似ている語に「活用(かつよう)」「使用(しよう)」があります。

「駆使」と「活用」の違いは?

活用」は、
①物や人の機能・能力を十分に生かして用いること。効果的に利用すること。
②文法で、語がその用法の違いによって体系的に語形変化をすること。また、その変化の体系。日本語では用言(動詞・形容詞・形容動詞)および助動詞に活用がある。

という意味です。

駆使」は、こき使う、使いこなすという意味です。

対して「活用」は、物や人の能力を生かして用いることをいうので意味が違います。

二字熟語の博士
「駆使」と「活用」は、どちらも物事をうまく使うことに関する言葉だけど、微妙にニュアンスが異なるんだ。「駆使」は、追いたてて強制的に使うことや、あるものを自由に操ると言う意味がある。

一方で、「活用」は物や人の機能や能力を十分に生かして、効果的に利用することを示しているんだ。

助手ねこ
あー、そかそか。要するに、「駆使」はものや人を無理やり使い倒す感じやな。例えば、プロジェクトでメンバーを追いたてて働かせるみたいな感じやろ。それと、なんかを使いこなしたりすることも言うんやな。

対して、「活用」は、ものや人の良さを見極めて上手に使うって感じやね。例えば、各メンバーの得意なことを見つけて、その特長を活かして効率的に進めるみたいな使い方やな。どっちも上手に使うけど、使い方のアプローチがちょっと違う感じやな。

「駆使」と「使用」の違いは?

使用」は、人や物を使うことをいいます。

駆使」も「使用」も、使うという意味です。

しかし「駆使」は、自由自在に使いこなすという意味の他、「使用人を駆使する」というように、追い立てて使う、こき使うという意味で使われます。

対して「使用」には、自由自在に、追い立ててという意味はありません。

二字熟語の博士
「駆使」と「使用」は、どちらも何かを使うことを指すけれども、微妙にニュアンスが違うんだ。「駆使」は、追いたてて強制的に使うことを指すよ。また、物事を自由自在に操ることも指している。

それに対して、「使用」は、単に物や人を使うことを示すんだ。

助手ねこ
あー、なるほどな。つまり「駆使」は、なんかを無理やり使ったり、こき使ったりする感じやな。それと、何でも思い通りに操れるってのもあるんやな。

それに対して、「使用」は、もっとシンプルに人やモノを使うってことやね。例えば、ペンを使うとか、友達を助手に使うって感じか。まあ、どっちも「使う」ことではあるけど、ちょっとしたニュアンスの違いがあるんやね。

ABOUT US
北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)



error: 右クリックはできません。