読み方で悩みやすい漢字の一つに、「乳母」があります。
Q「乳母」、あなたはこの二字熟語を何と読みますか?
次の3択から選んでみて下さい。
- 「うば」
- 「にゅうぼ」
- 「うば」と「にゅうぼ」両方とも
このページでは、悩みやすい「乳母」の読み方や意味について詳しく解説していきます。
「乳母」の読み方は、「うば」?「にゅうぼ」?
乳母の正しい読み方は、「うば」「にゅうぼ」どちらなのでしょうか。
漢字から察すると「にゅうぼ」の気もしますが、「うば」にも聞き覚えはありそうですね。
「乳」の音読みは「ニュウ」表外読みとして「ジュ」「ニュ」、訓読みは「ちち」「ち」となります。
一方「母」の音読みは「ボ」表外読みとして「ボウ」「モ」、訓読みは「はは」となります。
このことから「にゅうぼ」は正しそうですが「うば」はどうなのでしょう。
さて、結論を言ってしまうと、乳母の読み方は「うば」「にゅうぼ」のどちらを使っても間違いではありません。
つまり、答えとしては3つ目の「両方とも」ということになります。
ただ、実際には乳母は「うば」と読むのが一般的となります。
さて「にゅうぼ」は理解できるものの、何故乳母を「うば」と読むのでしょうか?
実はこれ、熟字を訓読みにする熟字訓と呼ばれるものです。
訓読みが漢字を日本語として意味が通じるように読ませるように、熟字訓とは熟語に対して日本語の意味が通じる読み方で読ませたものです。
簡単にいってしまえば、一つの熟語に対して訓読みをしているということですね。
他にも今日(きょう)明日(あした)昨日(きのう)等様々な熟字訓があります。
今回の乳母は「にゅうぼ」とも読みますが、これの持つ意味が日本語の「うば」と同じために、そう読まれるようになりました。
実は、乳母は「うば」「にゅうぼ」以外にも「めのと」「にゅうも」「ちおも」「ちも」「おんば」等様々な読み方が存在します。
「乳母」の意味は、「うば」も「にゅうぼ」も同じ
乳母の意味としては、「母親の代わりに子供にお乳を飲ませ、育てる女性のこと」を指します。
ニュアンス的に今でいうベビーシッターに近いようにも感じますが、大きな違いが母乳を与えるという点。
現代のように粉ミルクが無い時代、またはあったとしても現代のように品質が保証されていない時代、母親の母乳の出が悪ければ子供の成長に影響してしまいます。
それをカバーするのが乳母の大きな役割です。
現代では、乳母という言葉はほとんど使われなくなりました。
使われていた「乳母車」も、今ではベビーカーと呼ばれていますね。
まとめ
- 乳母の読み方は「うば」「にゅうぼ」のどちらも正しい。
- 乳母の読み方はこの2つ以外にも様々存在する。
- 乳母は「母親の代わりに子供にお乳を飲ませ、育てる女性」を意味する。