杞憂の読み方・意味とは?(類義語・対義語)
【二字熟語】
杞憂
【読み方】
きゆう
【意味】
将来のことについてあれこれと無用の心配をすること。杞人の憂え。取り越し苦労。
将来のことでビビってばっかりいても、結局何も始まらへんねんな。せやから、余計な心配せずに、今のことに集中するのがええんやな。
【語源・由来】
中国の杞の国の人が、天地が崩れて落ちるのを憂えたという故事に基づく。
【類義語】
取り越し苦労、心配のしすぎ、無用の心配
【対義語】
楽観、楽天、呑気
杞憂(きゆう)の解説
「杞憂」という言葉はね、未来のことを考えて、あれこれと心配しすぎてしまうことを意味する言葉なんだよ。
例えばね、出かける時に雨が降るかもしれないと思い込んで、雨具を持って出かけたけど、結局、晴れていた。っていうような、つまり、事前に心配していたことが、実際には問題なかった、という場面を「杞憂」と表現できるんだ。「杞憂に終わる」っていうのは、最初は心配していたことが、実際には問題なかった、つまり、心配していたことが実現しなかった、っていう意味で使われるんだよ。
また、「眠ったまま乗り過すんじゃないか、と、戸川が心配したのは杞憂だった」〈私生活・神吉拓郎〉という文章は、戸川と言う人が「もしかして眠ってしまって、目的の場所を乗り過ごしてしまうんじゃないか?」と心配したが、結局、そのようなことは起きなかったという状況を意味しているんだ。
だから、「杞憂」という言葉は、実際には心配する必要がないのに、無駄に心配してしまうことを表しているんだね。
杞憂(きゆう)の使い方
杞憂(きゆう)の例文
- その考えは杞憂に終わった。
- 杞憂であれば幸いだ。
- 杞憂に終わってほっとした。
- 決して杞憂ではなかったということがほどなくして証明された。
- 杞憂なんかではなく、その怖れは十分にあると考えている。
杞憂の文学作品などの用例
ビジネスでの正しい使い方は?
「杞憂」は「杞憂に終わる」という使い方でよく見かけます。
「杞憂に終わる」は、「何か起こるのではないかと心配したが問題なく無事に終わった」ということです。
【例文】
- 売り上げだけ見れば上々で、心配は杞憂に終わった。
- 公共交通機関の運行時間の乱れで、定刻に始めることができないかと思いましたが、杞憂に終わったようです。
- 社運を賭けたプレゼンだったので不安でいっぱいだっけれども、いつも以上にうまくできて杞憂に終わった。
- 体調不良による急なメンバーの入れ替えで、ミスの発生をおそれたが杞憂に終わった。
- 苦情の電話がかかってくるのではと心配したが杞憂に終わった。
また、「杞憂であればよいのですが」は体調などを気遣う言葉として目上の人に使うことができるため自身の印象を良いものに変えるために使うこともできます。
実際に問題が起こるかどうかもわからないのに、あれこれと考えてしまうことを言うんだ。