【二字熟語】
盲従
【読み方】
もうじゅう
【意味】
是非、善悪に分別なく、ただ言われるまま従うこと。
【語源・由来】
「盲」は「わけがわからない。」
「従」は「逆らわず言うなりになる。したがう。」
【類義語】
盲信、追従、隷従
盲従(もうじゅう)の使い方
ルールに盲従するのはよくないと思うの。
時代錯誤なルールが多いよね。
生徒会としては、一つ一つのルールの理由を先生に答えてもらおうと思っているの。
それはいいね。理不尽なルールは変えていった方が未来の為だ。
盲従(もうじゅう)の例文
- 母は夫に盲従する女性だったので、ああはなりたくないと思っていた。
- 恩師の説に盲従していては、君の成長は無いよ。
- 権威に盲従せず、自分の頭を使って考え、自分で判断した。
- 生活の理想は他人の指導に盲従してはならない。必ず自分の批判を経て全く自分の思想となったものを信頼せねばなりません。(与謝野晶子、激動の中を行く)
- 自分の心に面白くなしとあればその契約を解くことも出来る。役人も国家の命令により身を縛られるとは論ずるものの、あくまでも心の盲従を要求されない。(新渡戸稲造、自警録)
「権威に盲従する」とは?
「盲従」を用いた表現の一つに「権威に盲従する(けんいにもうじゅうする)」があります。
「権威に盲従する」とは、他の者を服従させる威力に、ただ言われるまま従うことをいいます。
アメリカ・エール大学の心理学者であるスタンレー・ミルグラムが「人は権威に盲従する」と唱えた「スタンレー・ミルグラムの実験の法則」が有名です。
ナチスによるホロコーストで、多くの心理学者が、なぜあのような残虐なことが行われたのかを解明しようとしました。
その中の一人、スタンレー・ミルグラムは、ユダヤ人絶滅計画の責任者だったアイヒマンが「上の命令に従ったに過ぎない」といった証言が真実かどうか、人は権威に対して盲従するのかどうかを実験しました。
被験者を教師と生徒に分け、被験者の反応を見る実験です。
偉い博士の指示で、教師役の被験者が生徒役の被験者に問題を出し、間違っていたら生徒役の被験者に電気ショックを与えるというものでした。
複数いた教師役の被験者40人のうち、14人は、良心の呵責に堪えかね電気ショックを中止しました。
しかし26人が、電気ショックを与えることをやめず、偉い博士の指示に従い続けました。
このことから、「人は権威に盲従する」ことが分かりました。