【二字熟語】
断行
【読み方】
だんこう
【意味】
反対や不利な条件を押し切ってきっぱり行うこと。
【語源・由来】
「断」は「思いきって。きっと。かならず。」
「行」は「おこなう。ふるまう。おこなわれる。おこない。やる。」
【類義語】
強行、強引、強硬、決行
【対義語】
遅疑
断行(だんこう)の使い方
あの時反対されなければ留学してたのになあ。
後悔するくらいなら断行すればよかったのに。
あの留学は僕の人生にとって必要なものだったから、断行すべきだったんだよなあ。
躊躇したのが失敗だったわね。
断行(だんこう)の例文
- そのメーカーは、世の流れに反して値下げを断行した。
- 熟慮断行を座右の銘にして経営を行う。
- いっぺんは試みて敵の様子をうかがうだけの勇気と断行が必要らしいな。(坂口安吾、安吾の新日本地理)
- 奥さんにお嬢さんを呉れろと明白な談判を開こうかと考えたのです。しかしそう決心しながら、一日一日と私は断行の日を延ばして行ったのです。(夏目漱石、こころ)
- 両国の関係改善のために、A国がB国に対して断行した輸出規制を緩和すべきだ。
「断行」と「敢行」「強行」「遂行」との違いは?
「断行」に似ている語に「敢行(かんこう)」「強行(きょうこう)」「遂行(すいこう)」があります。
「断行」と「敢行」の違いは?
「敢行」は、「困難を押し切って行うこと。思い切って事を行うこと。」という意味です。
「断行」も「敢行」も、どんなことがあっても行うことをいいます。
しかし「断行」は、反対や不利な条件を押し切って強い姿勢で行うことをいいます。
対して「敢行」は、悪条件や無理を承知の上で、あえて押し切って行うことをいいます。
「断行」と「強行」の違いは?
「強行」は、障害や反対などを押し切って強引に物事を行うことという意味です。
「断行」も「強行」も、どんなことがあっても行うことという意味です。
しかし「断行」は、反対や不利な条件を押し切って強い姿勢で行うことをいいます。
対して「強行」は、障害などの無理を押し切って強引にとり行うことをいいます。
「断行」と「遂行」の違いは?
「遂行」は「なしとげること。しおおすこと。」という意味です。
「断行」も「遂行」も、行うことをいいます。
しかし「断行」は、反対や不利な条件を押し切ってきっぱり行うことをいいます。
対して「遂行」は、最後まで成し遂げることをいうので意味が違います。