読み方で悩みやすい漢字の一つに、「飛蝗」があります。
Q「飛蝗」、あなたはこの二字熟語を何と読みますか?
次の3択から選んでみて下さい。
- 「バッタ」
- 「ひこう」
- 「バッタ」と「ひこう」両方とも
このページでは、悩みやすい「飛蝗」の読み方や意味について詳しく解説していきます。
「飛蝗」の読み方は、「バッタ」?「ひこう」?
飛蝗の正しい読み方は、「バッタ」「ひこう」どちらなのでしょうか。
漢字から察すると「ひこう」が正しそうですが、あの昆虫の「バッタ」のことなのでしょうか。
「飛」の音読みは「ヒ」、訓読みは「と(ばす・ぶ)」となります。
一方「蝗」の音読みは「コウ」、訓読みは「いなご」となります。
このことから「バッタ」も「ひこう」ありそうですが、はどうなのでしょう。
結論を言ってしまうと、飛蝗の読み方は「バッタ」「ひこう」どちらも間違いではありません。
つまり、答えとしては3つ目の「両方とも」ということになります。
ただし、飛蝗は一般的には「バッタ」と読まれることが多いようです。
他にも、飛蝗は「とびばった」と読むことができます。
また、「バッタ」と「ひこう」「とびばった」で読む場合に、それぞれで意味が異なります。
さて「ひこう」は理解できるものの、何故飛蝗を「バッタ」と読むのでしょうか?
実はこれ、熟字を訓読みにする熟字訓と呼ばれるものです。
訓読みが漢字を日本語として意味が通じるように読ませるように、熟字訓とは熟語に対して日本語の意味が通じる読み方で読ませたものです。
簡単にいってしまえば、一つの熟語に対して訓読みをしているということですね。
他にも今日(きょう)明日(あした)昨日(きのう)等様々な熟字訓があります。
「飛蝗」の意味は、「バッタ」と「ひこう」で違う!
飛蝗の意味としては「バッタ」と「ひこう」でそれぞれ異なります。
まず「バッタ」ですが、「バッタ目バッタ上科の昆虫の総称」の意味となります。
一方「ひこう」の場合には、「トノサマバッタ・サバクトビバッタなどバッタ科の昆虫が、集団で飛行・移動する現象、およびその個体」の意味となります。
※「とびばった」は「ひこう」と同じです。
「バッタ」と「ひこう」「とびばった」ではこのような違いがあるのですね。
飛蝗を使った例文として「飛蝗(バッタ)をつかまえた」「飛蝗(ひこう)により作物に甚大な被害がでた」などがあります。
まとめ
- 飛蝗の読み方は「バッタ」「ひこう」どちらも正しい。
- 「バッタ」「ひこう」で読む場合に、それぞれ意味が異なる。
- 「バッタ」は「バッタ目バッタ上科の昆虫の総称」の意である。
- 「ひこう」は「バッタが、集団で飛行・移動する現象」の意である。