【二字熟語】
超越
【読み方】
ちょうえつ
【意味】
①普通に考えられる程度をはるかにこえていること。ずばぬけていること。
②ある限界や枠をはるかにこえていること。また、その物事からかけ離れた境地にあって、問題にしないこと。
③《(ドイツ)Transzendenz》哲学で、
㋐人間一般の経験や認識の範囲(次元)外にこえ出ていること。
㋑カント哲学では、あらゆる可能的経験をこえた、超感性的なものについての認識を超越的といい、超越論的(先験的)と区別した。超絶。
㋒現象学では、意識内在に対し、自然的態度に付着する意識超越をいう。
④順序をとびこえて高い地位につくこと。とびこすこと。ちょうおつ。
【語源・由来】
「超」は「ある範囲を抜け出る。」
「越」は「物事の範囲・程度をこえる。」
【類義語】
超凡、非凡
【対義語】
内在
超越(ちょうえつ)の使い方
スーパーマンは、他を超越した才能を持っているよね。
人知を超越しているから、名前がスーパーマンなのよ。
スーパーマンは地球人なの?
それが、最近知ったんだけど宇宙人なんですって。
超越(ちょうえつ)の例文
- それは利害を超越した行為だった。
- 時代を超越した作品だ。
- 人力を超越する。
- 彼の音楽はジャンルを超越している。
- それは理解を超越した心のつながりだ。
「超越」と「超絶」の違いは?
「超越」に似ている語に「超絶(ちょうぜつ)」があります。
「超絶」は、
①程度が他よりもはるかにとびぬけてすぐれていること。
②他とは無関係に、より高い立場にあること。超越。
③カント哲学では、あらゆる可能的経験をこえた、超感性的なものについての認識を超越的といい、超越論的(先験的)と区別した。
という意味です。
俗に、「超絶うまい」「超絶おもしろい」のように副詞的に用いられることがあります。
「超絶」も「超越」も、普通より程度がはるかにとびぬけていることをいいます。
しかし「超越」には、「世俗を超越する」のように、 生活態度や考え方などが普通一般から脱して、より高い位置にあるさまをいう意味がありますが、「超絶」にその意味はありません。