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「絵師」と「壊死」の違い・使い分け!「えし」の同音異義語

同音異義語とは、発音は同じでも意味が異なる単語のことです。

これらの言葉は多くの言語に存在し、日本語においても例外ではありません。

同音異義語は、言語の多様性と進化の証であり、時には混乱を招くこともあります。

この記事では、絵師」と「壊死」の意味の違いや文脈に応じた使い分けについてわかりやすく解説します。

同音異義語の理解を深めることで、言語の微妙なニュアンスをより豊かに感じ取ることができるでしょう。

絵師(えし)の意味と使い方や例文

絵師(えし)をイメージしたイラスト
絵師 絵画制作を職とする人で、古くは朝廷や幕府に直属し、宮殿や寺院の装飾、文様、彩色に従事した専門家を指す。時代が進むにつれて一般に絵を描く画家を意味するようになった。
  • 「狩野派の絵師
  • 「御用絵師
  • 「お抱え絵師
意味

絵師とは、絵を描くことを職業とする人々のことを指します。これには一般の画家や画工が含まれるほか、特定の時代や体制下で特別な役割を果たした絵師も含まれます。例えば、律令制下では、中務省の画工司に属する専門の画家たちがいました。これらの画家は、宮殿や寺院の建設、調度品の配置などにおいて、装飾や文様、彩色の仕事に従事していました。

また、平安時代末期以降には、院(天皇の私的な組織)や幕府に直属する絵所に属した専門の画家たちも存在しました。これらの絵師は、宮廷や幕府からの依頼を受けて絵画を制作し、その技術や表現で高い評価を受けることもありました。例えば、狩野派の絵師や御用絵師といった、特定の流派に属する絵師や、特定の権力者に仕えるお抱え絵師などがこれにあたります。

このように、絵師は単に絵を描く人々というだけではなく、時代や社会の要請に応じて様々な役割を果たしてきた職人や芸術家のことを指す言葉です。特に日本画においては、これらの絵師によって独自の技術や美意識が育まれ、日本の美術史において重要な役割を果たしてきました。

例文

  1. 江戸時代、多くの狩野派の絵師が幕府の御用絵師として活躍し、宮廷や武家の壁画や襖絵を手掛けた。
  2. 彼はその才能を認められ、御用絵師として朝廷に仕えることになった。そこで彼は、重要な儀式や行事の風景を描き残す責務を担った。
  3. お抱え絵師としての彼の作品は、時の権力者たちから高い評価を受け、後世にまでその名を遺すことになった。彼の描く風景画は、細部にわたるまで丹念に描かれており、見る者をその場にいるかのような錯覚に陥らせる。

壊死(えし)の意味と使い方や例文

壊死(えし)をイメージしたイラスト
壊死 体の組織や細胞が局部的に死ぬことで、冷熱、毒物、血流障害、外傷、細菌やウイルス感染などによって起こる。
  • 「皮膚が壊死する」
意味

壊死とは、生体の組織や細胞が局所的に死滅する現象を指します。これは体の特定の部位で、細胞がもはや生きていられなくなることを意味しています。

壊死は、さまざまな原因によって引き起こされることがあります。これには、冷えや熱、化学物質による腐食、物理的なダメージ(例えば火傷や感電)、血流の障害、神経損傷、または細菌やウイルスの感染などが含まれます。

これらの要因は、組織への血液供給が妨げられたり、細胞が直接的にダメージを受けたりすることで、細胞が死に至らせます。結果として、影響を受けた組織や細胞は機能を停止し、最終的には体内で死んだ状態になります。

例文

  1. 彼の足には重度の糖尿病による血流障害があり、ついに皮膚が壊死するに至った。
  2. 山での遭難後、凍傷によって彼女の指が壊死する事態になり、緊急手術が必要となった。

その他「えし」の同音異義語

【慧思】

「絵師」と「壊死」の違い・使い分け

同音異義語の違い・使い分け

「絵師」と「壊死」は全く異なる概念で、それぞれの分野と用途が大きく異なります。

絵師は、絵画制作を職業とする人々、特に日本の歴史において、宮廷や幕府に仕え、寺院や宮殿の装飾に関わった専門の画家を指します。彼らは、美術や文化の発展に貢献し、独自の芸術スタイルや流派を形成しました。

例えば、狩野派の絵師や御用絵師などが、その代表的な存在です。

一方で、壊死は医学用語で、体の組織や細胞が局部的に死んでしまう現象を指します。これは、外傷、感染症、血流障害など様々な原因により起こります。壊死は医学的な問題として扱われ、病理学や治療の文脈で用いられることが一般的です。

二字熟語の博士
要するに、絵師は芸術や文化の分野に属し、壊死は医学や生物学の範疇に入ります。この二つは全く異なる領域であり、それぞれの用途や意味合いに基づいて使用されます。
助手ねこ
絵師は歴史や芸術の文脈で、壊死は医学的な状態や病理を議論する際に用いられる言葉やで。