下戸の読み方・意味とは?(語源由来・類義語・対義語)
【二字熟語】
下戸
【読み方】
げこ
【意味】
①酒の飲めない人。酒が嫌いな人。
②律令制で、戸を大戸・上戸・中戸・下戸に分けたうちの最下級。徴発に応じて出す壮丁が三人以下の戸。
今ではほとんど「酒飲めへん人」の意味で使われてるけど、昔はちょっと違う意味もあったんやな。時代によって言葉の意味も変わるってことやね。
【語源・由来】
「下戸」の「戸」は、律令制における課税単位のことで、最上位の大戸から、上戸、中戸、下戸と定めた上で婚礼時の酒量を決め。このことから酒を良く飲む人を上戸、または大戸。余り飲めない人を下戸と呼ぶようになった。
【類義語】
右党
【対義語】
上戸、大戸
下戸(げこ)の解説
「下戸」という言葉はね、二つの意味があるんだよ。
まず、一つ目の意味は、お酒が飲めない人や、お酒が嫌いな人のことを言うんだ。たとえば、お酒を飲むとすぐに具合が悪くなっちゃう人や、お酒の味が苦手で飲まない人がいるよね。そういう人は「下戸」って言われるんだよ。また、それに対して、お酒をよく飲む人、お酒に強い人のことを「上戸」というんだ。
二つ目の意味は、昔の日本の制度に関係しているんだ。律令制という昔の法律の中で、家々は「大戸」「上戸」「中戸」「下戸」という四つのランクに分けられていたんだよ。その中で「下戸」とは、一番ランクが低い家のことなんだ。この家は壮丁、つまり、戦争や国の仕事に出ることができる健康な成年男性が、家族の中に三人以下しかいない事を指しているんだよ。
だから、「下戸」という言葉は、お酒に関係する意味と、昔の家のランクに関係する意味の二つがあるんだね。
下戸(げこ)の使い方
下戸(げこ)の例文
- わたしはまったくの下戸です。
- 下戸だが、一杯だけなら飲める。
- 下戸の健太くんは、すみっこでみんなが酒を飲むのを眺めていた。
- 晩年には下戸同様になりました。
- この家系は下戸が多い。
下戸の文学作品などの用例
割合や基準は?
「下戸」である日本人の割合は、6~7%といわれています。
対して酒の強い「上戸」の人は、55~57%です。
残る37~38%の人たちは、強くはないがほどほどに飲める人です。
「下戸」の基準は、酵素の有無で決まります。
酒の中のアルコールは、肝臓で分解されアセトアルデヒドに変わります。
アセトアルデヒドは酵素の働きで無害な酢酸に変わります。
この酵素の有無が「下戸」か「上戸」かを分ける基準になります。
そして、二つ目の意味は、昔の律令制の時代に、戸(家庭)をランク分けした時の一番下のランクを指すんだ。このランクの家庭は、国への兵役や労役を出す人数が少ない家庭を意味していたんだよ。