厳然の読み方・意味とは?(類義語)
【二字熟語】
厳然
げんぜん
【意味】
いかめしくおごさかなさま。動かしがたい威厳のあるさま。
動かそうとしてもビクともせえへん、そんなガッチリした雰囲気を持ってるってわけや。誰もが「おおっ」と思うような迫力のあるさまやな。
【語源・由来】
「厳」は「おごそか。いかめしい。」
「然」は「他の語に付けて状態を表す語。」
【類義語】
威厳
厳然(げんせん)の解説
「厳然」という言葉はね、とてもいかめしくて、真剣で厳かな様子を表すんだよ。この言葉は、何かが動かせないほどの強い威厳や、重みがあるときに使うんだ。
たとえばね、「厳然とした態度で断る」というのは、すごく真剣に、強い気持ちではっきりと断る様子を表しているんだ。例えば、友達が何か悪いことをしようと誘ってきたときに、「厳然とした態度で断る」と、その友達も「あっ、これは本気でダメって言ってるな」とわかるんだ。そうすることで、相手に対して、自分がその提案に全く賛成しないし、考えを変えるつもりもないってことをはっきりと示すことができるんだよ。
また、「しかし、被害者が殺された時刻の村瀬妙子のアリバイは厳然としている」〈松本清張・高台の家〉という文章はね、村瀬妙子という人物のアリバイ、つまりその時どこにいたかという証拠が、とてもしっかりしていて、動かしようのないものだということを言っているんだ。
ちなみに、「厳然」という言葉は、「儼然」とも書くことがあるよ。どちらも同じ意味で、とても真剣で厳しい、威厳のある様子を表しているんだ。
だから、「厳然」という言葉は、何かがとても厳しくて、重みがあり、動かせないほどの威厳を持っているときに使われる言葉なんだね。
厳然(げんせん)の使い方
厳然(げんせん)の例文
- 努力でどうにもならない能力差というのは厳然としてある。
- 厳然としてその場に神がいられる以上、祈るのは当然だと思った。(三浦綾子、ちいろば先生物語)
- この古臭いしきたりは、今なお一部の地域に厳然として存在する。
- セクハラには泣き寝入りではなく、厳然と対処するべきだ。
- 月も星も、それを見ていなかった。しかも、その美しい行為は厳然たる事実として、語られている。言いかえれば、これは作者の一夜の幻想に端を発しているのである。(太宰治、一つの約束)
厳然の文学作品などの用例
「厳然たる事実」とは?
「厳然」を用いた表現の一つに「厳然たる事実(げんぜんたるじじつ)」があります。
「厳然たる事実」とは、動かしがたい事実という意味です。
何かが絶対に本当で、誰もそれを変えたり、否定したりできないような状況を表す言葉なんだ。
誰がなんと言おうと、その事実は変わらへんってことやね。完全にガチガチに固まった、揺るぎない事実のことやな。
【例文】
- 否定したくとも否定することができない厳然たる事実なんだ。
- 国民の収入格差が拡大しているのは厳然たる事実だ。
まるで動かすことができないほど、堂々としていて、人々を圧倒するような威厳があるという意味なんだ。