【二字熟語】
荏苒
【読み方】
じんぜん
【意味】
何もしないまま月日が過ぎていくさま。また、物事がのびのびになるさま。
【語源・由来】
「荏」は「やわらか。」
「苒」は「のびのびになるさま。」
【類義語】
油を売る、怠ける、覇気がない、不精、無精する
荏苒(じんぜん)の使い方
健太くん。告白しないまま荏苒として日々を過ごし、とうとう明日は卒業式よ。
告白できないままこの恋は終わるのかな。
同窓会で再会してお互いの想いに気付くってこともあるわよ。
何十年後の話だろうね。
荏苒(じんぜん)の例文
- その癖彼の性質として、兄夫婦のごとく、荏苒の境に落ちついてはいられなかったのである。(夏目漱石、門)
- このまま荏苒、時を過ごしていたなら、王妃は死んでしまいます。(太宰治、新ハムレット)
- 閉口が執念燃やしている大魚とのつき合いをほどほどにして、この機会にモントリオール・ニューヨーク間の国際急行列車に乗ってみようと思う。待つともなくハワイで荏苒日を過ごしていると、九月中旬のある日、トロントの古番頭より電話がかかった。(阿川弘之、南蛮阿房第2列車)
- 荏苒と待っているだけでは機を逸することに。
- 荏苒として今日に至ってしまった。
「荏苒時を許さず」とは?
「荏苒」を用いた表現の一つに「荏苒時を許さず(じんぜんときをゆるさず)」があります。
「荏苒時を許さず」とは、何もしないまま時が過ぎていくのは時間の無駄づかいだという意味です。
【例文】
- 荏苒時を許さず。いつやるの?今でしょ!
- 荏苒時を許さずというが、とにかく行動してみればいい。