【二字熟語】
情実
【読み方】
じょうじつ
【意味】
①ありのままの事情。
②まごころ。
③私情がからんで、公正な処置のしにくい事柄。
【語源・由来】
「情」は「物事の実際のありさま。」
「実」は「そらごとでない。本当。本当の事柄。」
【類義語】
実情、事情
情実(じょうじつ)の使い方
あの監督は、選手と情実を交えないドライな関係を築いていたんだって。
情実でスタメンを決めるようになったら、チームは終わりだもんね。
だからあの人が監督の時代は強かったんだね。
平等で冷静な目を持ち続けないといけないから監督は大変よね。
情実(じょうじつ)の例文
- 情実や好き嫌いにとらわれない人事をする。
- お延に知れていないこの情実は、訪問の最初から彼女の勝手を狂わせた。(夏目漱石、明暗)
- この情実を話すまいとすると、ただの女と不知を切る当座の嘘は吐きたくない。(夏目漱石、虞美人草)
- 個人の自由と情実を毫も斟酌してくれない器械の様な社会があった。(夏目漱石、それから)
- 戸別訪問で投票が情実に支配される恐れがあるとし、判決で、訪問禁止を合憲とした。
「情実人事」とは?
「情実」を用いた表現の一つに「情実人事(じょうじつじんじ)」があります。
「情実人事」とは、能力で判断するのではなく、私情が絡んだ人事のことをいいます。
【例文】
- 大統領の近しい人ばかりの情実人事と批判された。
- 知事の個人的なつながりによる任用や情実人事が行われ、いわゆる側近政治につながった。