読み方で悩みやすい漢字の一つに、「鹿驚」があります。
Q「鹿驚」、あなたはこの二字熟語を何と読みますか?
次の3択から選んでみて下さい。
- 「かかし」
- 「かきょう」
- 「かかし」と「かきょう」両方とも
このページでは、悩みやすい「鹿驚」の読み方や意味について詳しく解説していきます。
「鹿驚」の読み方は、「かかし」?「かきょう」?
鹿驚の正しい読み方は「かかし」「かきょう」どちらなのでしょうか?
漢字から察すると「かきょう」の気もしますが、「かかし」にも聞き覚えはありそうですね。
「鹿」の音読みは表外読として「ロク」、訓読みは「か」「しか」となります。
一方「驚」の音読みは「キョウ」、訓読みは「おどろ(かす・く)」となります。
このことから「かきょう」は正しそうですが「かかし」はどうなのでしょう。
さて、結論を言ってしまうと、鹿驚の読み方は「かかし」が正しく、「かきょう」は間違いです。
つまり、答えとしては1つ目の「かかし」ということになります。
鹿驚は「案山子」と記されることもあります。
こちらの方が、馴染みが深いかも知れませんね。
では、何故鹿驚を「かかし」と読むのでしょうか?
実はこれ、熟字を訓読みにする熟字訓と呼ばれるものです。
訓読みが漢字を日本語として意味が通じるように読ませるように、熟字訓とは熟語に対して日本語の意味が通じる読み方で読ませたものです。
簡単にいってしまえば、一つの熟語に対して訓読みをしているということですね。
他にも今日(きょう)明日(あした)昨日(きのう)等様々な熟字訓があります。
「鹿驚」の意味
鹿驚とは、「焼いた獣肉などを田畑に刺して、その臭いで鳥獣を追い払うもの」「竹や藁などで作った人形を田畑に置き、鳥獣を追い払うもの」「みかけだけ立派で中身がともなわない人」の意味を持ちます。
もともとは1つ目の意味が使われていました。
つまり「嗅がし(かがし)」、それが「かかし」に変化したと考えられています。
現在では、2つ目の意味が最もよく知られているでしょう。
鹿驚の使用例文としては「防獣・防鳥対策として畑に鹿驚を立てた」などがあります。
まとめ
- 鹿驚の読み方は「かかし」が正しい。
- 鹿驚を「かきょう」と読むのは間違い。
- 鹿驚は、「竹や藁などで作った人形を田畑に置き、鳥獣を追い払うもの」の意としてよく使われる。