読み方で悩みやすい漢字の一つに、「堪能」があります。
Q「堪能」、あなたはこの二字熟語を何と読みますか?
次の3択から選んでみて下さい。
- 「かんのう」
- 「たんのう」
- 「かんのう」と「たんのう」両方とも
このページでは、悩みやすい「堪能」の読み方や意味について詳しく解説していきます。
「堪能」の読み方は、「かんのう」?「たんのう」?
堪能の正しい読み方は、「かんのう」「たんのう」どちらなのでしょうか。どちらも聞いたことがあるかもしれませんね。
堪能の本来の読み方は「かんのう」です。「たんのう」は多くの人が使うようになったことで一般化した、慣用読みになります。「堪」の音読みは「カン」で、堪能で「タン」と読むのは「足りぬ」の音便「足んぬ」の転訛で当て字とされます。
しかし、現在では、堪能の読み方として「かんのう」「たんのう」のどちらを使っても間違いではありません。つまり、どちらも正しい読み方ということになります。
正解は、③の「かんのう」と「たんのう」の両方です。
ただし、「かんのう」と読む場合と「たんのう」と読む場合では、意味が違ってきます。
「堪能」の意味は、「かんのう」と「たんのう」で違う!
「堪」には「うちかつ」「すぐれる」の意味があります。
一方、「能」には「あたう」「よくできる」「はたらき」「わざ」の意味があります。
堪能(かんのう)の意味は「よく耐え忍ぶこと」「よくできること」「深くその道に達してすぐれていること」です。
一方、堪能(たんのう)の意味は「十分にみちて、あきたりること」です。
堪能(かんのう)を用いた例文には「古典文学に堪能だ」があります。
堪能(たんのう)を用いた例文には「ごちそうを堪能する」があります。
学芸にすぐれている様子の意味で用いる場合、広辞苑の「たんのう」の項目では「かんのう」と混同した用法としており、新明解国語辞典(第四版)では「かんのう」の誤読と記しています。
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まとめ
- 堪能の読み方は、「かんのう」「たんのう」のどちらも正しいが意味が異なる。
- 堪能の本来の読み方は、「かんのう」だった。
- 堪能(かんのう)は、「よくできること」を意味する。
- 堪能(たんのう)は、「みちたりること」を意味する。