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「犬馬」の意味と使い方や例文!「犬馬の労をとる」とは?

犬馬の読み方・意味とは?

意味

【二字熟語】
犬馬

【読み方】
けんば

【意味】
犬と馬。また、人に使われる者や身分の低い者をたとえたり、自分をへりくだっていったりする語。

二字熟語の博士
「犬馬」という言葉はね、文字通りには犬と馬を指すけれど、もっと広い意味で、人に使われる者や身分が低い人を例えたり、自分自身を控えめに言う時に使うんだよ。

つまり、自分を謙遜して、働き者であることを示したり、自分の地位を低く見せるために使われる表現なんだ。

助手ねこ
へぇ〜、そういうことかいな。つまり、犬や馬みたいに、人の役に立ってる人や、自分を低く見せる時に使う言葉ってことやね。

みんなそれぞれ大事な役割を持ってるけど、時には「わいは犬馬のように働いてるで〜」なんて言って、自分をちょっと控えめに言うこともあるんやな。なんかええ言葉やね、自分を低くして、でも実は大事な役割持ってるってことやな。

【語源・由来】
犬と馬の意。

犬馬(けんば)の解説

カンタン!解説
解説

「犬馬」という言葉はね、文字通りには動物の犬と馬を指すんだけど、犬や馬みたいに人のために働く人に使われたり、社会的に身分が低いと見られる人たちを例えるのに使われるんだ。また、自分のことを話す時に、自分をへりくだって表現するのにも使うんだよ。

例えば、「犬馬の老 犬や馬が年をとるように、無能のままに年のみ老いるの意で、自分の年齢の謙称に用いる」〈有吉佐和子・華岡青洲の妻〉というのは、犬や馬のようにただ年を取るだけで、特に大きな成果や役割を果たさない人生を送っていることを、謙遜して言うときに使うんだ。つまり、自分が大したことない、ただ年だけとってしまったという意味で、自分のことをへりくだって話しているんだよ。

また、「主のために犬馬の労を尽くすつもりだ」という言葉は、自分を犬や馬に例えて、主人や上司、または大切な人のために、一生懸命働き、尽くすという意志を強く表しているんだ。これは、自分を低く見せて、相手への忠誠心や尽くす姿勢を表現するのに使われる言葉なんだよ。

だから、「犬馬」という言葉は、動物の犬や馬を指し、それを例えに使って、自分を控えめに言ったり、人に仕える低い身分や立場を表すのに使う表現なんだね。

犬馬(けんば)の使い方

健太
兄さんは、今まで会社に犬馬の労をとってきたのに、その会社に切り捨てられてしまったよ。
ともこ
辛い話ね。
健太
会社にとって社員は、駒でしかないんだね。
ともこ
そういう会社ばかりではないはずよ。次はいい会社と出会うことが出来ると良いわよね。

犬馬(けんば)の例文

例文
  1. 誠心誠意、会社に犬馬の労を尽くす。
  2. 犬馬の心で会社のために死力を尽くす。
  3. 犬馬の齢の如く、今年で60歳になります。
  4. 犬馬の養いではよくないということから、敬老の日や父、母の日があります。
  5. 健太くんは、恩師のために犬馬の労を取った。

犬馬の文学作品などの用例

  1. ・・・例の君、臣を視ること犬馬のごとくんばすなわち臣の君を見ること国人・・・ 国木田独歩初恋

  2. ・・・の奇蹟か、もしくは、犬馬の労か。 合い憎のことには、私の場合、犬馬・・・ 太宰治創作余談

  3. ・・・んおつかれさん   犬馬の労骨を折って   やっと咲・・・ 太宰治HUMAN LOST

「犬馬の労をとる」とは?

犬馬」は、「犬馬の労」という意味で使われます。

犬馬の労」とは、主君や他人のために尽くす労苦を謙遜していう語です。

犬馬の労」は、主に「犬馬の労をとる」という表現で使われ、信頼する相手のために自分を犠牲にして働くことをいいます。
二字熟語の博士
「犬馬の労」という言葉はね、自分が信じている人や大事な人のために、一生懸命に働くことを表しているんだ。犬や馬のように、その人の役に立とうとする姿勢を謙虚に表現した言葉なんだよ。

特に「犬馬の労をとる」という形で使われ、誰かを深く信頼して、その人のために自分を犠牲にして頑張ることを意味するんだ。

助手ねこ
おお、そういうことか。つまり、「犬馬の労をとる」って言うのは、めっちゃ頑張って、信じてる人のために何でもするってことやな。

まるで、犬や馬みたいにずっと働いて、その人のためにがんばってることを、ちょっと控えめに言うんやな。なんか、えらいね、そんなに頑張れる人。自分をおろそかにしてまで、他人のために尽くすって、すごい尊敬するわ~。

【例文】

  1. お国のために、犬馬の労をとることを厭わない。
  2. 尊敬する上司のために犬馬の労をとる
  3. あのやんごとなき一族のために犬馬の労をとるものは多い。
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北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)



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