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「屹然」の意味と使い方や例文!「屹然特立」とは?(類義語)

屹然の読み方・意味とは?(類義語)

意味

【二字熟語】
屹然

【読み方】
きつぜん

【意味】
①山などが高くそびえ立つさま。
②孤高を保ち周囲に屈しないさま。

二字熟語の博士
「屹然」という言葉は、二つの意味があるんだ。一つ目は、山のように高くそびえ立つさまを表している。

二つ目の意味は、自分の意志や立場を固く保ち、他の意見や圧力に屈しない強さや堅実さを表しているんだ。

助手ねこ
なるほど~。第一の意味は、ものすごく高くて堂々と立ってる山みたいなさまやな。

そして、もう一つは、ひとりで自分の意見を曲げへんで、他人の意見に流されへん、すごく強い意志を持った人のことを表すねんな。どっちも、めちゃくちゃ堂々としてて、他のものに影響されへん強さがあるってわけやな。

【語源・由来】
「屹」は「山が高くそびえ立つ。」
「然」は「状態を表す形容詞のあとに添える語。」

【類義語】
毅然

屹然(きつぜん)の解説

カンタン!解説
解説

「屹然」という言葉には、2つの意味があるんだよ。

まず、1つ目の意味は、山などが高く、まっすぐにそびえ立つ姿、物理的な高さや大きさを表すんだ。例えば、「屹然たる高峰」という言い方は、その山がどんな風にも負けずに、堂々として立っているような姿を表しているんだよ。ここでの「屹然たる」は、その山の力強さや大きさを強調しているんだね。

2つ目の意味は、一人で強く、他のものや周りの意見に左右されず、自分の信念や考えをしっかりと持ち続けるさまを示しているんだ。例えば、「自己の本領屹然として山岳と高きを争い」〈子規・歌よみに与ふる書〉という文章は、自分の持っている能力や特性を確固として持ち、それを持って他の高いものと比べ合い、争うような姿を表現しているんだよ。この場合の「屹然として」は、その人がどんな困難や障害があっても、自分の信じることをしっかりと持ち続ける強さを持っていることを表しているんだね。

だから、「屹然」っていう言葉は、物がすごく高くそびえ立つさま、または、人が自分の信念を持ち、他人に影響されずにひとりで立っている様子を表しているんだね。

屹然(きつぜん)の使い方

健太
富士山はいつでもそこに屹然とそびえているよね。
ともこ
まさに屹然特立ね。
健太
ずっとこのままだといいね。
ともこ
そうね。でも富士山は火山だからね。

屹然(きつぜん)の例文

例文
  1. 屹然として孤高を守る。
  2. 屹然としてそびえ立つ高峰に登る。
  3. 屹然として身動きもせずそこに立っていた。
  4. 丘の上に塔が屹然と建っている。
  5. 月を背にして、その館は屹然とそびえ立っていた。

屹然の文学作品などの用例

  1. ・・・真面目の態度を以て、屹然として立っている。そして魚を鉤から脱して・・・ 著:アルテンベルクペーター 訳:森鴎外

  2. ・・・介者の盲翁は、この時屹然と立ちて、諸肌寛げつつ、「取舵だい」と叫・・・ 泉鏡花取舵

屹然特立(きつぜんとくりつ)とは?

屹然」を用いた四字熟語に「屹然特立(きつぜんとくりつ)」があります。

特立」は「特にぬきんでていること。他にたよらないこと。」という意味です。

屹然特立」とは、山などが一際高くそびえ立っていること

をいいます。

二字熟語の博士
「屹然特立」というのは、山や何かが他のものよりもずっと高く、目立って立っている様子を表しているんだよ。

これは、他のものと比べて、一際優れている、または際立っていることを意味しているんだ。

助手ねこ
ああ、それは、まるで他の山やものに囲まれてても、ホンマに高くてドーンとそびえ立ってる山みたいなもんやな。

他のものとは一味違う、すごい存在感があるって感じやね。そうやって目立つこと、すごいことやなぁ。

出典は『文選』王延寿「魯霊光殿賦」です。