晩生の読み方！「おくて」と「ばんせい」正しいのは？

読み方で悩みやすい漢字の一つに、「晩生」があります。

Q「晩生」、あなたはこの二字熟語を何と読みますか？

次の３択から選んでみて下さい。

晩生の読み方

このページでは、悩みやすい「晩生」の読み方や意味について詳しく解説していきます。

「晩生」の読み方は、「おくて」？「ばんせい」？

晩生の正しい読み方は、「おくて」「ばんせい」どちらなのでしょうか。

漢字から察すると「ばんせい」の気もしますが、「おくて」にも聞き覚えがありそうですね。

「晩」の音読みは「バン」、訓読みは表外読として「おそ（い）」「くれ」となります。

一方「生」の音読みは「ショウ」「セイ」、訓読みは「い（かす・きる・ける）」「う（まれる・む）」「なま」「は（える・やす）」「お（う）」「き」表外読みとして「いのち」「うぶ」「な（す・る）」となります。

このことから「ばんせい」は正しそうですが「おくて」はどうなのでしょう。

さて、結論を言ってしまうと、晩生の読み方は「おくて」「ばんせい」どちらも間違いではありません。

つまり、答えとしては3つ目の「両方とも」ということになります。

ただし、「おくて」と「ばんせい」それぞれで読む場合に、若干意味が異なることもあります。

さて「ばんせい」は理解できるものの、何故晩生を「おくて」と読むのでしょうか？

実はこれ、熟字を訓読みにする熟字訓と呼ばれるものです。

訓読みが漢字を日本語として意味が通じるように読ませるように、熟字訓とは熟語に対して日本語の意味が通じる読み方で読ませたものです。

簡単にいってしまえば、一つの熟語に対して訓読みをしているということですね。

他にも今日（きょう）明日（あした）昨日（きのう）等様々な熟字訓があります。

今回の晩生は「ばんせい」とも読みますが、これの持つ意味が日本語の「おくて」とほとんど変わらないために、そう読まれるようになりました。

晩生の意味としては「おくて」と「ばんせい」でそれぞれ意味が若干異なります。

まず「おくて」ですが、「植物で、比較的おそく成熟・成長する品種」「成熟・成長のおそいこと。またその人物」の意味となります。

一方「ばんせい」の場合には、「普通よりも遅く生ずること。農作物などが遅れて成熟すること」「遅れて生まれること」の意味となります。

非情に似たような意味合いなのですが、このように若干の違いがあります。

使い方としては「彼は晩生（おくて）だ」「晩生（ばんせい）みかん」などがあります。

因みに大器晩成の晩成「ばんせい」は、「おそく出来あがること。おそく成就すること」の意味になります。

こちらも意味合いは非常に似ていますね。