姉妹サイト「ことわざ・慣用句の百科事典」はこちら

「折檻」の意味と使い方や例文!「お仕置き」との違いは?(故事・類義語)

折檻

折檻(せっかん)の意味とは?(類義語)

意味

【二字熟語】
折檻

【読み方】
せっかん

【意味】
①厳しくしかったり、こらしめの体刑を加えたりすること。
②強くいさめること。厳しく諫言 (かんげん) すること。

ことわざ博士
「折檻」という言葉は、2つの意味を持っているよ。

1つ目の意味は、子供や部下を厳しく叱ったり、時には体罰を加えたりすることを指す。たとえば、「先生が生徒を折檻する」のように使うことができる。

助手ねこ
2つ目の意味は、誰かを強く諫めたり、きびしく諫言したりすること。つまり、相手の間違いを正すために厳しい言葉で注意する行為を表すんだ。たとえば、「部下が上司の誤った行動を折檻する」のように使われることもあるね。ただし、この意味での「折檻」は、相手を尊重しながら行われることが前提となっているよ。

【類義語】
お仕置き

折檻(せっかん)の故事

【故事】
漢(かん)の国の皇帝の成帝(せいてい)のとき、朱雲(しゅうん)という家臣が上役の悪だくみを知り、成帝(せいてい)に何とかするようにといさめた。成帝(せいてい)はたいへん怒り、朱雲(しゅうん)を御殿(ごてん)から引きずりおろそうとした。朱雲(しゅうん)は、欄檻(らんかん…てすり)につかまって必死に訴えた。欄檻(らんかん)は折れ、地面に落とされても朱雲(しゅうん)は訴え続けたことから、この語ができた。(漢書)

故事を簡単に説明!
カンタン!解説

「折檻」の由来は、中国の漢の国の皇帝、成帝せいていの時代の出来事に関連しているんだ。

昔々、中国の皇帝の時代に、「朱雲しゅうん」という人がいてね、この人が自分の上司の悪い計画を知っちゃったんだ。それを皇帝に報告しようとしたんだけど、その皇帝はすごく怒って、朱雲しゅうんをお城から追い出そうとしたんだよ。

でも、朱雲しゅうんは逃げ場所を探して、手すり(これを漢字で「欄檻らんかん」というんだよ)にしっかりとつかまったんだ。でもその手すりは折れてしまって、朱雲しゅうんは地面に落ちてしまった。でも彼はあきらめず、皇帝に訴え続けたんだ。

そしてその後、「折檻」っていう言葉が生まれたんだって。それは「手すりが折れてもあきらめずに正しいことを言い続ける」っていう意味があるんだよ。

折檻(せっかん)の使い方

健太
お隣のお母さんが厳しい人で、折檻する音が聞こえるんだよ。
ともこ
そんなにすごいの?
健太
殴ったり蹴ったりしているようなんだ。
ともこ
それは通報すべきね。

折檻(せっかん)の例文

例文
  1. 言うことを聞かない子供をきびしく折檻する。
  2. それは折檻を超えた虐待だ。
  3. 昨今では、しつけのためとはいえ折檻は許されないという風潮です。
  4. 生徒に折檻したことが問題になった。
  5. 看護師の患者への折檻が明るみに出る。

「折檻」と「お仕置き」の違いは?

折檻」に似ている語に「お仕置き(おしおき)」があります。

お仕置き」は、

①こらしめのために罰すること。特に、子供などに体罰を加えてしかること。
②江戸時代、刑罰に処すること。特に死刑にすること。また、その処罰。

という意味です。

折檻」も「お仕置き」も、「体罰を与えること。また、その体罰。」をいいます。

折檻」は、必要以上に体罰を加えることをいい、「お仕置き」より陰惨なニュアンスです。

また、「お仕置き」は主に話し言葉で使われます。