【二字熟語】
失笑
【読み方】
しっしょう
【意味】
(笑ってはならないような場面で)おかしさに堪えきれず、ふきだして笑うこと。
近年、あざ笑うこと・冷笑の意味で用いられることが多いが「失笑」は思わず笑うという意味である。
【語源・由来】
「失」は「過ち、うっかり」の意。このことから「失笑」は「うっかり笑うこと。」という意味。
【類義語】
噴飯する、思わず笑う
意味を間違っている人が60%以上!?
「失笑」は「笑ってはならないような場面で、おかしさに堪えきれずふきだして笑うこと」を意味する言葉です。
ですが、「失笑」は文化庁が実施した「失笑するについて尋ねた国語に関する世論調査」によると「失笑」の意味を
「おかしさに堪えきれず、ふきだして笑うこと。」と回答した人・・・27.7%
「笑いも出ないくらいあきれる」と回答した人・・・60.4%
と誤った意味で理解している人が60%を越えました。
「失笑」を「人を見下して笑う」「せせら笑う」「さげすみ笑う」という意味で使うのは誤用なので注意しましょう。このような笑いを表現したい時は「冷笑」や「嘲笑」を使いましょう。
「失笑」の意味の勘違いの原因として考えられることは、「失」を「失う」という意味に捉えて「笑いを失う」様と勘違いしたことが原因と考えられます。
また「失笑」は「失笑を買う(愚かな言行をして笑われる)」という形でよく用いられることから、「あきれて笑われる」様と勘違いをしたとも言えます。
「失笑」は「失笑が広がる」「失笑が漏れる」などのようにあきれる様と結びついて用いられるため、意味を勘違いする人が増えたようです。
「失笑」の意味を勘違いしている人が多いので、会話の中で使う際は注意しましょう。
失笑(しっしょう)の使い方
今思い出しても笑ってしまうわ。
何かあったの?
国語の授業中、先生が教科書を読んでいる時に突風が吹いてカツラが飛んで行ってしまったの。それで生徒全員が失笑してしまって怒られたの。
その先生に同情するよ。
失笑(しっしょう)の例文
- 真剣に話を聞く健太くんの顔を見て、らしくないと思い失笑した。
- 健太くんの作文を読んで思わず失笑して、彼の不興を買った。
- ピエロの笑いを誘うかのような動きに失笑した。
- 笑ってはいけないと思えば思うほど失笑してしまうんだ。
- 先生のミスに失笑した生徒の声が教室に響いた。