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「覚悟」の意味と使い方や例文!「決意」「心構え」「勇気」との違いは?(類義語・対義語)

覚悟の読み方・意味とは?(類義語・対義語)

意味

【二字熟語】
覚悟

【読み方】
かくご

【意味】
①危険なこと、不利なこと、困難なことを予想して、それを受けとめる心構えをすること。
②仏語。迷いを脱し、真理を悟ること。
③きたるべきつらい事態を避けられないものとして、あきらめること。観念すること。
④覚えること。記憶すること。
⑤知ること。存知。

二字熟語の博士
「覚悟」という言葉は、多くの意味があるんだ。1つ目は、危険や困難を前にして、それを乗り越えるための心の準備をすること。2つ目は、仏教の用語で、迷いから抜け出して真理を理解すること。

3つ目は、避けられない厳しい状況を受け入れること。4つ目は、物事を心に留める、記憶すること。5つ目は、知識や情報を知ることだよ。

助手ねこ
ほぉ〜、それは奥が深いなぁ。1つの「覚悟」という言葉で、色んな意味があるんやな。1つめは「困ったことが来るかもしれへんけど、しっかりと向き合っていこう!」みたいな意気込みやな。

2つめはちょっと難しそうやけど、迷いをなくして真実を見つけるって感じやな。3つめは「もうこれは仕方ない、覚悟しなきゃ」という感じ。4つめと5つめは、普段の生活でよく使うやつやな。覚えておくこと、知ってること、そんな意味もあるんやな。

【語源・由来】
「覚」は「今までわからなかった道理や意味に気づく。さとる。」
「悟」は「はっと思い当たる。真理に目覚める。さとる。さとり。」

【類義語】
決意、決心

【対義語】
躊躇、心変わり、戸惑い、尻込み

覚悟(かくご)の解説

カンタン!解説
解説

「覚悟」という言葉は、いくつかの意味があって、困難な状況や未来の出来事に対して、自分の心をしっかりと決めることや、真実を理解することなどを表す言葉なんだよ。

1つ目の意味は、「困難なことや予想される問題に対して、自分の心をしっかりと決めること」だね。例えば「苦労は覚悟のうえだ」っていうのは、困難や挑戦が来ることを前もって分かっていて、それを受け入れる準備ができているということを示しているんだ。また、「断られるのは覚悟している」とは、期待される結果や反応が悪い方向に行く可能性を考慮して、それに備えている、ということを言っているよ。

2つ目の意味は、仏教の用語としての「真実を理解すること」。人が人生や宇宙の真実を深く悟り、迷いや疑問を超えて理解することを指すんだ。

3つ目の意味は、「もう避けられないと思って、心を決めること」や「あきらめること」だよ。「もうこれまでだ、と覚悟する」は、これ以上の対応や改善ができないと考え、その状況を受け入れる準備をするという意味だね。

4つ目と5つ目の意味は、古い使われ方で、「覚えること」や「知ること」を指しているんだ。「時にあたりて本歌を覚悟す」〈徒然・二三八〉や「郎従小庭に伺候の由、全く覚悟仕らず」〈平家・一〉は、それぞれ「詩を覚える」と「事情や内容を知らない」という意味で使われているよ。

だから、「覚悟」という言葉は、困難や問題に対しての心の準備や、真実を理解すること、あるいは古い言い方で「覚えること」や「知ること」を表しているんだね。

覚悟(かくご)の使い方

ともこ
健太くん。またふられたんですって?
健太
こうなると覚悟はしていたもののやっぱりショックだよね。
ともこ
ふられるってわかっていたの?
健太
好きな人がいるって噂で聞いていたんだ。

覚悟(かくご)の例文

例文
  1. 苦しいのは覚悟の上だ。
  2. そろそろ覚悟を決めた方がいい。
  3. 覚悟を固めた。
  4. 全て覚悟の上だ。
  5. 失敗は覚悟の上で、一か八かやってみた。

覚悟の文学作品などの用例

  1. ・・・喜三郎は甚太夫の覚悟に感服しながら、云われた通り自分だけ敵打の場・・・ 芥川竜之介或敵打の話

  2. ・・・不思議がある。それは覚悟しなければならぬ。それにしても聖処女によ・・・ 有島武郎クララの出家

  3. ・・・しかし我々は覚悟しなければならぬ。この解釈を承認する上は、さらに・・・ 石川啄木時代閉塞の現状

「覚悟」と「決意」「心構え」「勇気」の違いを解説

覚悟」に似ている語に「決意(けつい)」「心構え(こころがまえ)」「勇気(ゆうき)」があります。

「覚悟」と「決意」の違いは?

決意」は、自分の意志をはっきりと決めること。また、その意志。決心。

という意味です。

覚悟」も「決意」も、強く心に決めること、また決めた心という意味です。

しかし、「覚悟」は、前もって厳しい困難な事態を予測して、そのようになっても仕方がないという気持ちをいいます。

対して「決意」は、その人の生き方の根本的なところに関わることを心に決めることをいい、「覚悟」のようなあきらめや心構えの意味はありません。

二字熟語の博士
「覚悟」という言葉は、困難や危険な状況など、難しい事態に対して、心の準備を持ち、それを受け入れるという心構えを表すものだよ。仏教用語としては、迷いを捨てて真理を理解することを意味することもある。また、避けられない辛い事態を受け入れることや、観念することを示すこともあるんだ。

一方で、「決意」とは、自分の意志をしっかりと定めることを指す言葉だよ。この場合、何かをするという強い意志や、ある方向に進むという決心を持つことを示しているんだ。

助手ねこ
そうか、それはつまり、「覚悟」は、難しいことや危険なことが起きることを知って、それでも前に進む準備をする心の状態やな。なんか、「この先、大変やけど、覚悟はできてるで!」って感じやな。

「決意」の方は、自分の気持ちや考えをしっかりと固めることや。例えば、「これから毎日ジョギングする!」って強く心に決めた時に使う言葉やな。ちゃんと方針を立てて、それに沿って行動することを意味してるんやな。

「覚悟」と「心構え」の違いは?

心構え」は、「物事に対処する心の準備。覚悟。」という意味です。

覚悟」と「心構え」は、心の準備をいい、ほぼ同義語です。

覚悟」は、危険、不利、困難等の苦しみを予想し、受けとめる準備をいいますが、「心構え」は、ある目的に向けての心の準備をいうので、少々ニュアンスが違います。

危険、不利、困難等の苦しみを予想し、受け止める「心構え」を「覚悟」といいます。
二字熟語の博士
「覚悟」という言葉は、いくつかの意味があるんだよ。まず、困難や危険なことが来ることを予想して、それに備える心の態度や準備を意味することがある。また、仏教的な意味では、真理を悟ることを指すこともあるんだ。他には、避けられない厳しい事態を受け入れる意味や、物事を覚える、知るといった意味も持つんだよ。

一方、「心構え」という言葉は、物事に向き合う際の心の準備や態度を指す言葉だ。実は、この「心構え」は「覚悟」という言葉と部分的に重なる部分もあるんだ。

助手ねこ
ほぅ、それはつまり、「覚悟」っていうのは、ちょっと厳しいことや困難なことが来ると予想して、心の準備をしてる状態やな。それに加えて、仏教的な深い意味もあるんやね。

それに対して、「心構え」っていうのは、何か事を始める前の「気持ちの準備」みたいなもんやな。でも、「覚悟」と「心構え」は、部分的に似てるところもあるから、使い方によっては同じように使えることもあるんやな。

「覚悟」と「勇気」の違いは?

勇気」は、「いさましい意気。困難や危険を恐れない心。」という意味です。

覚悟」は、困難や危険を予想し、受け止める心構えをいいますが、「勇気」は、困難や危険を恐れない心をいうので意味が違います。

二字熟語の博士
「覚悟」という言葉は、困難や危険なことを前にして、それを受け入れる準備をすることを表すんだよ。それは、すでにその状況や結果を認識して、それに対して心を決めるという意味がある。仏教的な文脈では、真理を悟ることや、迷いを捨てることを意味することもあるんだ。

一方で、「勇気」は困難や危険な状況に立ち向かう際の、恐れを知らない強い心のことを指すんだ。

助手ねこ
あー、なるほど!つまり、「覚悟」は、「もうこの困難や危険な状況は避けられないから、しっかりと心を決めて受け入れること」やな。

一方、「勇気」は、「この危険や困難なことを恐れずに前進する力」やな。つまり、覚悟は心の準備や決断、勇気は行動に移すための力やなんやな。