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「涵養」の意味と使い方や例文!「涵養に努める」とは?(類義語・対義語)

涵養の読み方・意味とは?(類義語・対義語)

意味

【二字熟語】
涵養

【読み方】
かんよう

【意味】
自然に水がしみこむように徐々に養い育てること。

二字熟語の博士
「涵養」という言葉は、水が土に自然に染み込むように、ゆっくりと、無理なく何かを養い育てるという意味があるんだよ。
助手ねこ
ほー、それはつまり、無理せず、おおらかに、じっくりと何かを大切に育て上げることやな。

水がひたひたと土に浸み込んでいくような感じで、ゆるやかに成長させることを指してるんやろ。焦らず、自然のペースで、ってことやね。

【語源・由来】
「涵」は「うるおす。」「養」は「やしなう。育てる。世話をする」という意味。

【類義語】
教養、培養、養成、育成、錬成、育てる、育む、培う、やしない育てる

【対義語】
放任、速成

涵養(かんよう)の解説

カンタン!解説
解説

「涵養」という言葉は、自然とゆっくりと、無理なく何かを養い育てるという意味があるんだよ。これは、ただ物事を学ぶとか、知識を増やすというだけじゃなくて、心の中にしっかりと染み込ませて、自分のものにしていくことを指すんだ。

たとえば、土が水を受け入れるのに時間がかかるけど、その水が根っこまで行くと、植物はしっかりと育っていく。それと同じように、人も無理をせず、自然に知識や技能を身につけていくことを「涵養」と言うんだよ。

「読書力を涵養する」というのは、ただたくさんの本を読むのではなく、じっくりと時間をかけて、深く本を読む力や理解する力を培っていくことを指しているんだ。一冊の本を何回も読み返したり、いろいろなジャンルの本を幅広く読んでみたりして、ゆっくりとでも確実にその力を育てていくんだね。

要するに、「涵養」は、焦らず、無理をせず、じっくりと時間をかけて自分の中の能力や知識を育て上げることを意味しているんだよ。

涵養(かんよう)の使い方

健太
日本人なのに、なんで英語を勉強しないといけないのかな。
ともこ
国際的教養を涵養するためよ。
健太
僕は日本で生きていくから、国際的教養なんていらないんだよ。
ともこ
海外の人と恋に落ちるかもしれないわよ。

涵養(かんよう)の例文

例文
  1. 武道を習うことで忍耐力を涵養する。
  2. 俳句を作ることで心の涵養に役立つ。
  3. 水源涵養林として高い能力を持った森林を目指し、森林保全を行っている。
  4. 田舎でも都会と同じように文化的趣味を涵養することができるようにしたい。
  5. その雑誌はスポーツへの愛を涵養することを目的としている。

涵養の文学作品などの用例

  1. ・・・そういう精神が涵養されなかったために未だに日本新文学が傑作を生ん・・・ 太宰治虚構の春

  2. ・・・有の国民思想を保存し涵養させるのでも、いつまでも源平時代の鎧兜を・・・ 寺田寅彦変った話

  3. ・・・のごろでは、国民思想涵養の一端というのであろうか、警察の許可を得・・・ 寺田寅彦沓掛より

「涵養に努める」とは?

涵養」を用いた語に「涵養に努める」があります。

努める」は「力を尽くして行う、努力する」という意味で「涵養に努める」は「徐々に養い育てるよう力を尽くす」ということです。

二字熟語の博士
「涵養に努める」という表現は、じわじわとしっかりと養い育てるように、そのための努力や工夫を続けることを意味するんだ。
助手ねこ
なるほどな~。それはつまり、ゆっくりとでも確実に、大事なものや能力を大切に育て上げるように、毎日ちょっとずつ頑張るってことやな。

まるで、小さい苗木を大きな木にするように、水やりや日当たりを気をつけながら育てる感じやろ。ようわかったわ。

「道徳心の涵養に努める」というふうに用いられます。