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「鎌首」の意味と使い方や例文!「鎌首をもたげる」とは?(類義語)

鎌首の読み方・意味とは?(類義語)

意味

【二字熟語】
鎌首

【読み方】
かまくび

【意味】
鎌のように湾曲した首の格好。蛇・カマキリなどが頭を持ち上げたさまにいう。

二字熟語の博士
「鎌首」という言葉は、鎌のように曲がった首の形を指しているんだよ。

特に蛇やカマキリが頭を持ち上げるときの姿を指すことが多いんだ。

助手ねこ
ああ、つまり、蛇やカマキリが首をカーブさせて上向いてる姿、それが「鎌首」やな。

ちょうど鎌のような形になってるから「鎌首」っていうわけやね。なるほどなあ、視覚的にわかりやすい表現やな。

【語源・由来】
「鎌」は「草などを刈るのに使う道具。鉄製で、三日月形の内側に刃があり、木の柄を直角につけたもの。」
「首」は「くび。」

【類義語】
(「鎌首をもたげる」の類義語)剣呑、きな臭い

鎌首(かまくび)の解説

カンタン!解説
解説

「鎌首」という言葉は特に生物が首や頭を一定の形に曲げて持ち上げる様子を表す言葉なんだよ。これは、独特な形状をしていて、それが鎌に似ているから「鎌首」と呼ばれるんだ。

例えば、蛇が何かに警戒したとき、首を持ち上げて周りをよく観察するよね。そのときの首の形が鎌のように湾曲している。また、カマキリも獲物を狙うときに、同じような形で頭を持ち上げることがある。この特定の形や姿勢は、通常、警戒したり、獲物を狙ったりするときに見られることが多いんだ。

この言葉は、そのような状況で「あの動物は鎌首をしている」とか「鎌首になって周りを警戒している」というふうに使われることが多いんだ。それは、動物が特定の行動をするときに採る特有の姿勢を短くてわかりやすく表現する方法として用いられるんだよ。

だから、「鎌首」という言葉は、鎌のように曲がった形の首や頭の姿勢、特に注意や警戒のさまをしている動物の特定の様子を表現するときに使われるんだね。

鎌首(かまくび)の使い方

ともこ
健太くん。自分は受験生だという認識はあるの?
健太
考えないようにして学校生活をエンジョイしていたんだけど、急に不安が鎌首をもたげてきたよ。
ともこ
それは良かったわね。まだ間に合うかもしれないわよ。
健太
かもしれないなの?いまからがんばって入れる学校はあるかな。

鎌首(かまくび)の例文

例文
  1. ともこちゃんが受賞した話を聞き、忘れかけていた野心が鎌首をもたげた。
  2. 気付かないようにしていた恐怖が、心の中に鎌首をもたげた。
  3. 一人になった瞬間に、隠していた焦燥感が鎌首をもたげ隠しきれなくなった。
  4. 秘められていた怒りが、急に鎌首をもたげてきた。
  5. 人生このままで終わりたくないという思いが鎌首をもたげてきた。

鎌首の文学作品などの用例

  1. ・・・ほどずつ、砂の中から鎌首を擡げて、一斉に空を仰いだのであった。そ・・・ 泉鏡花絵本の春

  2. ・・・を空に仰いだ、一所の鎌首は、如意に似て、ずるずると尾が長い。 二・・・ 泉鏡花貝の穴に河童の居る事

  3. ・・・りまわって、船首へ、鎌首を擡げて泳ぐ、竜頭の船と言うだとよ。俺は・・・ 泉鏡花茸の舞姫

「鎌首をもたげる」とは?

鎌首」を用いた表現の一つに「鎌首をもたげる」があります。

鎌首をもたげる」の「もたげる」とは、「もてあぐ」の音変化で、「もちあげる。おこす。増す。」という意味です。

鎌首をもたげる」とは、蛇が攻撃などの際に首をもちあげる様から、「よくないことの起こるきざしがある。鳴りを潜めていた活動が活発化する。」という意味です。

二字熟語の博士
「鎌首をもたげる」という表現は、蛇が攻撃する前の様子から取られているんだ。

蛇が首を高く持ち上げるとき、それは警戒しているか攻撃を仕掛ける準備をしているサインなんだよ。この言葉は、何か良くないことや隠れていた活動が表面化し始める、またはそれを示す兆しを指して使われるんだよ。

助手ねこ
ああ、なるほど。つまり、「鎌首をもたげる」って言うんは、何かよくないことや隠れてたことが、そろそろバレるかもしれへん、または動き出すかもしれへんってことやな。

これは「いや~、なんかあかん感じがプンプンするで!ちょっと要注意やで!」みたいな感じやろ。何かがじわじわと活発化して、あかんことが起こりそうな気配があるってわけやね。

鎌首」は、主として、蛇などが攻撃などの際にもちあげた首を表す語なので、物々しい雰囲気を出すために用いられることがあります。

【例文】

  1. 蛇が鎌首をもたげているから、攻撃される前に逃げよう。
  2. その報告を聞き、不安な感情が鎌首をもたげました。
  3. ともこちゃんの発言で、抑えていた怒りが鎌首をもたげました。
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北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)



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