虚伝の読み方・意味とは?(類義語)
【二字熟語】
虚伝
【読み方】
きょでん
【意味】
根拠のないうわさや言い伝え。
確かな証拠もないのに、ふわふわと人の口から口へ飛んでいくような話やな。これは、噂話をすぐ信じんと、ちゃんと確かめることの大事さを教えてくれるわけやね。
【語源・由来】
「虚」は「うそ。いつわり。」
「伝」は「つたえる。つたわる。言い伝え。」
【類義語】
虚説、虚聞
虚伝(きょでん)の解説
「虚伝」っていうのはね、実際には根拠がないけれども、人々の間で広まってしまったうわさ話や、本当かどうかわからない話のことを言うんだよ。
たとえばね、「或る日一群の盗賊たちが、掠奪の機会を作るために、信長来襲、二条城炎上という虚伝を飛ばした」〈鎖国・和辻哲郎〉という文章では、ある日、盗賊のグループが物を盗んだりするチャンスをつくるために、織田信長が攻撃してきて二条城が火事になったという、実際には根拠のない噂や情報を広めた、ということを言っているんだ。
また、「それが真実か虚伝かは、まだまだ深いなぞでござるぞ」〈神州天馬侠・吉川英治〉という文章では、ある情報や話が本当のことなのか、ただのうわさや言い伝えなのか、まだわからない、ということを表しているんだよ。
だから、「虚伝」という言葉は、根拠のないうわさ話や、本当かどうか定かでない言い伝えのことを表しているんだ。
虚伝(きょでん)の使い方
虚伝(きょでん)の例文
- 口裂け女が出るというのは、子供に夜遊びさせないための虚伝だろう。
- 歴史は虚伝俗説に基づいているものが少なくない。
- インターネット上には虚伝があふれている。
- それが真実か虚伝かは、タイムマシンがないと分からない。
- 健太くんが聞いてきた話は、あながち虚伝でもないらしい。
舞台などの「○○虚伝」とは?
「虚伝」は、舞台などで「○○虚伝」という表現で使われることがあります。
「虚伝」を添えることで、独自の解釈だと公にする際に使われます。
「○○虚伝」は、○○についての話だけれども、歴史考証に基づかず、脚本家が独自の解釈をした内容という意味です。
「虚伝」を添えることで、史実と整合性が無くても問題が生じることはなく、歴史上の人物を基にした作り話が好きな人に興味をもってもらうことができます。
このようにすることで、史実との整合性について心配することなく、創作の自由を楽しむことができる。また、歴史上の人物や事件をベースにした物語に興味がある人々にとっては、新しい楽しみ方を提供することができるよ。
つまり、「この物語は実際の事実とは違うよ、でもめちゃくちゃ面白いから見てや!」っていう宣言みたいなもんか。歴史が好きな人も、創作が好きな人も、どっちも楽しめるってわけやね。ええアイディアやな!
要するに、本当かどうかわからない情報や話が人から人へと伝わっていくことを指すんだよ。