懸念の読み方・意味とは?
【二字熟語】
懸念
【読み方】
けねん
【意味】
①(仏教で)執念(しゅうねん)。執着(しゅうじゃく)。
②気にかかって不安に思うこと。心配。気がかり。
③(仏教で)一つのことに心を集中させること。
それに、仏教でのもうひとつの意味としては、「一つのことにガッツリ集中する」ってことか。なるほどな、色んな意味があるんやな、これは。
【語源・由来】
「懸」は「かける。かかる。つりさげる。ぶらさげる。」「念」は「おもう。考える。おもい。」気にかかって思うことという意味から、不安、心配という意味。
懸念(けねん)の解説
「懸念」という言葉はね、色んな意味があるんだよ。
まず、1番目の意味は、「執念」とか「執着」という仏教の用語なんだ。「執念」っていうのは、何かをすごく強く思い続けることで、「執着」は、何かにとても強くこだわることを意味しているんだよ。例えば、「かやうの者までも皇居に懸念をなしけるにや」〈盛衰記・一〉という文章があるけど、これは皇居に対してとても強い感情やこだわりを持っていることを表しているんだ。
2番目の意味は、何かが気になって、それで心配したり、不安に思ったりすることを指すんだ。「安全性に懸念を抱く」っていうのは、何かの安全性について心配していることを示していて、「先行きを懸念する」は、未来のことが気になって不安だっていう意味だよ。
3番目の意味は、これも仏教の用語で、一つのことに心を集中させることを意味しているんだよ。これは、何かに集中して、他のことには気を取られないようにするっていうことなんだ。
だから、「懸念」という言葉は、強くこだわること、心配すること、心を一つのことに集中させること、という3つの大切な意味があるんだね。
懸念(けねん)の使い方
懸念(けねん)の例文
- こんなことになるんじゃないかと大いに懸念はしていた。
- 日本の市場への影響が懸念される。
- 最悪の事態を懸念していた。
- 懸念が絶えず心の底にある。
- ずっと懸念していたことがついに起こってしまった。
懸念の文学作品などの用例
-
・・・所かも知れないと云う懸念がある。いや、やっぱり船のサルーンかな。・・・ 芥川竜之介「MENSURA ZOILI」
「懸念」と「懸案」「危惧」の違いを解説
「懸念」に似た言葉に「懸案」「危惧」があります。
「懸案(けんあん)」は、「解決を迫られながら解決されずにある問題。」
「危惧(きぐ)」は、「あやぶみおそれること。不安心。気がかり。危懼(きく)」
という意味です。
「懸案」は、解決が必要だけどまだ解決されていない問題を指すんだ。そして、「危惧」は、将来起こりうる問題や危険を前にして、非常に心配することを意味するよ。
ほんで、「懸案」は長い間、頭を悩ませてるようなしつこい問題やな。何年も何年も解決せんで、ずーっと引っかかってるようなやつ。それで、「危惧」は、「これが起きたらマジでまずい!」っていう深刻な心配事やな。将来のことを思うとゾッとするような、そんな感じか。それぞれニュアンスが違って、心配の温度感が変わるんやね。
【三語の違い】
「懸念」・・・心配していることが現実になるのではないかという不安。
「懸案」・・・長い間悩み苦しんでいる問題。
「危惧」・・・心配事を恐れて起きないでほしいという思い。
もう一つの意味としては、何かが気にかかって、不安に思うことを言うんだ。日常でよく使うのはこの意味だね。そして、仏教での別の意味では、一つのことに集中することを言うんだよ。