却下の読み方・意味とは?(類義語・対義語)
【二字熟語】
却下
【読み方】
きゃっか
【意味】
①願い出などを退けること。
②裁判所・官庁などの国家機関が、訴訟上の申し立てや申請などを取り上げないで排斥すること。民事訴訟では、訴えの内容を審理しないで不適法として門前払いすることをいい、棄却と区別される。
裁判所やお役所で「この件、うちは取り扱わん」って決めたら、それを「却下」っていうんやね。何かを申し込んだのに、その前でドアを閉じられる感じやな。
【語源・由来】
「却」は「出したものを引っこませる。しりぞける。」
「下」は「上から下へ、高い方から低い方へ移動する。」
【類義語】
棄却
【対義語】
受理
却下(きゃっか)の解説
「却下」という言葉は、何かの要求や申し出を受け入れない、あるいは排除するという意味があるんだよ。
1つ目の意味は、願い出などを退けることを指しているよ。これは、誰かが提案や提出したものを、ある基準や理由に基づいて受け入れることができないと判断された場合に使われるんだ。「願書を却下する」というのは、たとえば学校の入学願書や会社への応募書類などが、ある基準を満たしていないために認められなかった、という状況を指しているよ。
2つ目の意味は、裁判所や官庁などの国家の機関が、訴訟上の申し立てや申請などを正式に審理する前に、それを取り上げないで排斥することを表しているんだ。民事訴訟の場面では、訴えの内容をちゃんと審理しないで、法的に適切ではないとして退けることを指すんだよ。このときの「却下」とは、訴えそのものが取り上げられないことを意味していて、「棄却」とはちょっと意味が違うんだよ。棄却は審理の結果として取り上げないことを指すんからね。
例えば、「保釈請求を却下する」というのは、誰かが裁判所に出された保釈、つまり刑事事件で逮捕された人が一時的に釈放されることを求める請求を、裁判所が認めないってことを示しているよ。
だから、「却下」という言葉は、何かの要求や申し出を受け入れない、あるいは正式な審理をせずに排除するということを表しているんだね。
却下(きゃっか)の使い方
却下(きゃっか)の例文
- 申請を却下する。
- 保釈請求を却下する。
- ともこちゃんは私の提案を却下した。
- 裁判所は住民の訴えを却下した。
- 証拠不十分でその訴訟は却下された。
却下の文学作品などの用例
-
・・・に、賞を与える決議を却下した。 一九〇八年に発表した版画の連作「・・・ 宮本百合子「ケーテ・コルヴィッツの画業」
「却下」と「棄却」の違いを解説
「却下」に似ている語に「棄却」があります。
「棄却」は
①捨て去ること。捨てて取り上げないこと。(例:問題を棄却する。)
②裁判所が、受理した訴訟について審理の結果、その理由がないとして請求などをしりぞけること。刑事訴訟では、手続きの無効を理由に手続きを打ち切る場合にもいう。(例:公訴を棄却する。)
という意味です。
「却下」も「棄却」も「訴えをしりぞけること」をいいます。
しかし、退けられ方に違いがあります。
「却下」は取り上げることなく排斥されることをいいます。
対して「棄却」は、内容を検討した上でしりぞけるという違いがあります。
一方で、「棄却」は、何かを捨て去ることや、裁判所が訴訟の審理の結果、その請求が適切でないと判断して取り上げないことを意味するんだ。
対して、「棄却」は、もうちょっと深く内容を見て、「あかん、これはダメや」って決めて閉めることや。先にちょっと内容をチェックして、その後に「ん~、これはダメやね」って言う感じやな。似てるけど、何を基準にして閉めるかがちょっと違うんやね。
特に裁判所や官庁などの機関が、申し立てや申請を審理しないで排除する場合に使われるよ。