臆病の読み方・意味とは?(類義語・対義語)
【二字熟語】
臆病
【読み方】
おくびょう
【意味】
ちょっとしたことにも怖がったりしりごみしたりすること。また、そのような人や、そのさま。
何かちょっと怖いことがあるとすぐに逃げ出しちゃうような人のことやな。
【語源・由来】
言いまわしが穏やかでかど立たないさま。露骨でなく、遠まわしに言うさま。
【類義語】
小心、小胆
【対義語】
不敵、無謀、勇敢、大胆、勇猛、怖いもの知らず。
臆病(おくびょう)の解説
「臆病」っていう言葉は、ちょっとしたことでも怖がったり、避けたりする性質を指しているんだよ。自分が何かをやるのを恐れたり、物事から逃げ出したりすることを意味しているよ。
例えば、「臆病な子猫」は、物音や人に対して怖がる、すぐに隠れるような子猫を指しているんだ。「臆病者」は、何かに挑戦するのを怖がる人、または困難な状況からすぐに逃げる人を指しているよ。
だから、人に対して「臆病」と言うときは、その人が困難な状況に立ち向かうのではなく、逃げる傾向がある、ということを意味しているんだよ。
臆病(おくびょう)の使い方
臆病(おくびょう)の例文
- 健太くんは臆病な性質です。
- 失恋してから恋愛に臆病になった。
- 臆病者と呼ばれても構わない。
- 健太くんは臆病風に吹かれた。
- この犬は人に対して臆病だから絶対にかまないよ。
臆病の文学作品などの用例
山月記の「臆病な自尊心」とは?
「臆病」は「臆病な自尊心」という表現で「山月記」の作中に出てきます。
「臆病な自尊心と尊大な羞恥心」という言葉で有名です。
登場人物の「李徴」が昔の友人に詩を託した後に、過去の自分がどんなものだったかを振り返った時の台詞が「臆病な自尊心と尊大な羞恥心」です。
「臆病な自尊心と尊大な羞恥心」は李徴の性格を表す言葉です。
ここでは、
「臆病な自尊心」・・・自尊心の強さゆえに、その自尊心が傷つけられることを怖がる。
「尊大な羞恥心」・・・羞恥心の強さゆえに、羞恥心にとらわれたくないため尊大な態度をとる。
という意味であると考えられます。
一般的には、「尊大な自尊心と臆病な羞恥心」という表現にしますが、「山月記」では逆になっています。
これは、主人公の誰にも負けない詩の才能があるという自負と詩の才能などないのではないかという自己否定の間で揺れ動く心理を巧みに表した表現方法だと、現代に至るまで評価され続けています。
また、「尊大な羞恥心」という表現は、恥をかきたくないために、大きな態度をとってしまうことを言っているよ。これらの言葉は、物語の主人公、李徴が自分の詩作の才能について自信と同時に疑念を抱いている心情を、とても上手に描き出しているんだ。
「尊大な羞恥心」は、恥をかくのが嫌やから、大袈裟に振る舞ってしまうってこと。結局、彼は自分の詩の才能について自信と不安がせめぎ合ってるんやな。
また、このような行動をする人、またはそのような様子も指すよ。