【二字熟語】
懇切
【読み方】
こんせつ
【意味】
①細かいところまで心が行き届いて親切なこと。また、そのさま。
②強く願い求めること。また、そのさま。
【語源・由来】
「懇」は、「真心がこもること。ねんごろ。」
「切」は、「さし迫る。身に迫って感じる。しきりに。」
【類義語】
親切
【対義語】
粗略
懇切(こんせつ)の使い方
ともこちゃんの懇切な説明のおかげで、追試で合格点をとることができたよ。
良かったわ。今度は追試にならないようにね。
追試にならないように、また頼むよ。
自分で勉強しなさいよ。
懇切(こんせつ)の例文
- 懇切丁寧に指導する。
- 懇切なご教示に感謝申し上げます。
- 懇切丁寧な説明をしてくれました。
- コーチはその子供たちを懇切に指導した。
- 懇切丁寧なガイドさんでした。
「懇切丁寧」と「親切丁寧」の違いは?
「懇切」を使った四字熟語に「懇切丁寧(こんせつていねい)」があります。その「懇切丁寧」に似た語に「親切丁寧(しんせつていねい)」があります。
「懇切丁寧」とは?
「懇切丁寧」はまごころがこもっていて、細かな注意が行き届いていること。
という意味です。
「懇切」と「丁寧」は、ほぼ同じ意味です。
「懇切丁寧」は、同じ意味の語を重ねることで、細部にまで心が行き届いていて親切なさまという意味を強調する効果があります。
「丁寧」は、細かな注意が行き届いていることをいいます。
必要以上に世話を焼くものに対して、批判的な意味合いで使われることがあります。
【類義語】
・慇懃丁重(いんぎんていちょう)
「親切丁寧」とは?
「懇切」と「親切」がほぼ同じ意味であるため、インターネット上で、「懇切丁寧」を「親切丁寧」と置き換えて使っていることがあります。
両語に大きな意味の違いはありませんが、「親切丁寧」は四字熟語として認められているわけではありません。
元々、「親切丁寧」は「親切・丁寧な指導をこころがける」のように、「親切」と「丁寧」の二つに分けて使われていました。
それが「親切丁寧」の形で使われるようになっていきました。しかし、辞書には「親切丁寧」という四字熟語はありません。
人によっては「親切丁寧」は誤用だと考えている人もいるので、使用には注意が必要です。