読み方で悩みやすい漢字の一つに、「中生」があります。
Q「中生」、あなたはこの二字熟語を何と読みますか?
次の3択から選んでみて下さい。
- 「ちゅうせい」
- 「なかて」
- 「ちゅうせい」と「なかて」両方とも
このページでは、悩みやすい「中生」の読み方や意味について詳しく解説していきます。
「中生」の読み方は、「ちゅうせい」?「なかて」?
中生の正しい読み方は、「ちゅうせい」「なかて」どちらなのでしょうか。
漢字から察すると「ちゅうせい」の気もしますが、「なかて」にも聞き覚えがありそうですね。
「中」の音読みは「ジュウ」「チュウ」、訓読みは「なか」表外読として「あ(たる・てる)」「うち」となります。
一方「生」の音読みは「ショウ」「セイ」、訓読みは「い(かす・きる・ける)」「う(まれる・む)」「なま」「は(える・やす)」「お(う)」「き」表外読みとして「いのち」「うぶ」「な(す・る)」となります。
このことから「ちゅうせい」は正しそうですが「なかて」はどうなのでしょう。
結論を言ってしまうと、中生の読み方は「ちゅうせい」「なかて」どちらも間違いではありません。
つまり、答えとしては3つ目の「両方とも」ということになります。
ただし、「ちゅうせい」と「なかて」それぞれで読む場合に、若干意味が異なることもあります。
他にも中生は「ちゅうしょう」「ちゅうなま」などの読みかたがあります。
さて「ちゅうせい」は理解できるものの、何故中生を「なかて」と読むのでしょうか?
実はこれ、熟字を訓読みにする熟字訓と呼ばれるものです。
訓読みが漢字を日本語として意味が通じるように読ませるように、熟字訓とは熟語に対して日本語の意味が通じる読み方で読ませたものです。
簡単にいってしまえば、一つの熟語に対して訓読みをしているということですね。
他にも今日(きょう)明日(あした)昨日(きのう)等様々な熟字訓があります。
今回の中生は「ちゅうせい」とも読みますが、これの持つ意味が日本語の「なかて」とほとんど変わらないために、そう読まれるようになりました。
「中生」の意味は、「ちゅうせい」と「なかて」で違う!
中生の意味としては「ちゅうせい」と「なかて」でそれぞれ意味が若干異なります。
まず「ちゅうせい」ですが、「農作物などにおいて早生と晩生の間となるもの」「地層年代の一つである中生代」の意味となります。
一方「なかて」の場合には、「ちゅうせい」の前者の意味となります。
つまり、「なかて」には「ちゅうせい」の「中世代」の意味が含まれません。
また前述した「ちゅうしょう」は「極楽往生を等級付けした九品の中で、上から5等級目のこと」を意味し、「ちゅうなま」は「生ビール中ジョッキを略した語」となります。
「ちゅうなま」は「なまちゅう」として使う人も多いかも知れませんね。
中生を使った例文として「中生(ちゅうせい)の化石」「中生(なかて)みかん」などがあります。
まとめ
- 中生の読み方は「ちゅうせい」「なか」どちらも正しい。
- 「ちゅうせい」と「なかて」では若干意味が異なる。
- 「ちゅうせい」は「農作物などにおいてで早生と晩生の間となるもの」「地層年代の一つである中生代」の意である。
- 「なかて」は「農作物などにおいてで早生と晩生の間となるもの」の意である。