「一任」の意味と使い方や例文！「一任する」と「委任する」の違いは？（類義語）

一任の読み方・意味とは？（類義語）

【二字熟語】
一任

【読み方】
いちにん

【意味】
①物事の処理・決定のすべてをまかせること。
②律令制で、一人の官の限られた任期。

「一任」という言葉は、全ての決定や処理を他の人に任せることを指すんだよ。

つまり、全ての判断や実行を他人にゆだねる、という意味があるんだ。

そやな、それは「すべてを任せる」ってことやな。自分で決めるんやなくて、他人に全部まかせて、その人の判断に従うことやな。

これは、「信頼してまかせる」って意味やな。ま、あとは古い制度の話やけど、それはちょっと難しいから、今回はこれだけ覚えておいてくれたらええな。

【語源・由来】
すべて任せるの意。

【類義語】
他人任せ、人任せ、あなた任せ

一任（いちにん）の解説

カンタン！解説

「一任」っていう言葉は二つの意味があるんだ。

１つ目は、全ての仕事や決定を誰か一人に任せることを表しているんだ。たとえば、「動議の扱いを議長に一任する」という文では、議案の取り扱いを全て議長に任せる、つまり議長が全部決めることを意味しているんだよ。

２つ目の意味は、昔の日本の制度で、一人の役人が一定期間特定の役職を務めることを表しているんだ。この意味はあまり今の日本では使わないかもしれないけど、古文や歴史の勉強をするときには出てくるかもしれないね。

一任（いちにん）の使い方

創立記念のコンサートは、校長先生が出演交渉をするの？

交渉は、私に一任されているの。

交渉決裂しない？

失礼ね。交渉成立させるわよ。

一任（いちにん）の例文

1. 健太くん、君に一任するよ。
2. 採決を委員長に一任する。
3. 権限を代表幹事に一任する。
4. その件の取り扱いはともこちゃんに一任された。
5. 彼らが、その仕事を僕に一任したんだ。

一任の文学作品などの用例

1. ･･･「じゃ、何でも君に一任するから、世間の手品師などには出来そうもな･･･ 芥川竜之介「魔術」

2. ･･･、まったく父兄の手に一任しているのである。これ我々自身の希望･･･ 石川啄木「時代閉塞の現状」

3. ･･･を、いのちも心も君に一任したひとりの人間を、あざむき、脳病院にぶ･･･ 太宰治「HUMAN LOST」

「一任する」と「委任する」の違いを解説

「一任」は、主に「一任する」という形で使われます。

その「一任する」に似ている語に「委任する（いにんする）」があります。

「一任する」は、物事の処理・決定のすべてをまかせるという意味です。対して「委任する」は、仕事などを、他人にまかせる、委託するという意味です。

「委任する」は、関係のある人や機関に、一定の行為を代行させることをいいます。

しかし、「一任する」は、すべて任せることをいうので、「委任する」よりも意味の幅が広いです。

「一任する」と「委任する」の違いについて説明するよ。”一任する”は、物事の全ての決定や処理を他の人にまかせることを意味しているんだ。

それに対して、”委任する”は、一定の仕事や事務を他の人にまかせること、つまり、全部ではなく、一部を他の人に任せることを言うんだよ。

なるほどな。つまり、「一任する」は全てを任せて、自分は手を引くって感じやな。でも「委任する」は、全部は任せへんで、一部だけ他の人にお願いするってことやな。

要するに、全体を任せるか、一部を任せるかの違いやな。この違い、しっかり覚えておかな、いざというときに困るわー。