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「傀儡」の意味と使い方や例文!「傀儡師」とは?(語源由来・類義語)

傀儡の読み方・意味とは?(語源由来・類義語)

意味

【二字熟語】
傀儡

【読み方】
かいらい

「くぐつ」とも読む。

【意味】
①あやつり人形。くぐつ。でく。
②自分の意志や主義を表さず、他人の言いなりに動いて利用されている者。でくの坊。

二字熟語の博士
「傀儡」という言葉は、二つの意味を持っているんだよ。一つ目は、実際のあやつり人形を指すこと。それを「くぐつ」や「でく」とも言うんだ。

二つ目の意味は、自分の考えや主義をしっかり持たず、他の人の指示や命令で動く人を指すこと。これは「でくの坊」とも言われるんだよ。

助手ねこ
そやな。つまり、第一の意味は、文字通りの「あやつり人形」で、人が操って動かすおもちゃやな。

そして、第二の意味は、他人の言いなりになって動いてしまう人を指すんやな。自分の意見や考えがなくて、他人に利用されてしまうってことか。どっちもなんか、自分で動く力がないみたいな感じやね。

【語源・由来】
「傀」は「くぐつ。でく。操り人形。」
「儡」は「やぶ(敗)れる。おちぶれる。つかれる。」

【類義語】
あやつり人形、でくの坊

傀儡(かいらい)の解説

カンタン!解説
解説

「傀儡」という言葉は、直訳すると「あやつり人形」のことを指すんだけど、もう一つの意味として、他人に操られやすい、自分の意志がない人を指すこともあるんだよ。

始めに、第一の意味である「あやつり人形」について考えてみよう。あやつり人形や「くぐつ」「でく」は、紐や棒で動かすことができる人形のことだよ。だから、この言葉は直接、人形が人の手によって動かされる様子を表しているんだ。

でも、言葉の第二の意味である「自分の意志や主義を表さず、他人の言いなりに動いて利用されている者」はもう少し比喩的な意味を持っているんだ。

この場合、人が「傀儡」と呼ばれるとき、それはその人が他人に簡単に影響されたり、利用されたりすることを示している。要するに、その人が他人の言うことをそのまま受け入れて行動するので、まるであやつり人形のように他人に操られているという意味だね。この場合の「でくの坊」も、同じような意味で使われることがあるよ。

だから、「傀儡」という言葉は、文字通りの意味でのあやつり人形を表すこともあれば、比喩的に他人に操られやすい人を指すこともあるんだ。それは文脈によって違うから、どちらの意味で使われているのかをしっかりと確認することが大切だよ。

傀儡(かいらい)の使い方

健太
校則の改正を校長先生に訴えてみようよ。
ともこ
校長先生は傀儡だから、直談判しても無駄よ。
健太
裏でこの学校を牛耳っているのは誰なの?
ともこ
教頭先生よ。

傀儡(かいらい)の例文

例文
  1. 彼は傀儡の王で、実権は大臣が握っている。
  2. その国は独立国家とはいえ、アメリカの傀儡です。
  3. 健太くんは、ともこちゃんの傀儡です。
  4. しっかり自分の頭で考えないと、容易く傀儡にされてしまうぞ。
  5. 傀儡の帝に戦を止める力はなかった。

傀儡の文学作品などの用例

  1. ・・・恐らくは傀儡の女を買う男でも、あの時の己ほどは卑しくなかった事で・・・ 芥川竜之介袈裟と盛遠

  2. ・・・掛けたる人形つかいの傀儡目に留る。あやつりの竹の先に、白拍子の舞・・・ 泉鏡花山吹

  3. ・・・あの男を自分の欲望の傀儡にしようと思っていたような気がしてならな・・・ 梶井基次郎ある崖上の感情

「傀儡師」とは?

傀儡」を用いた語に「傀儡師(くぐつし、かいらいし)」があります。

傀儡師」とは、
①人形を使って諸国を回った漂泊芸人。特に江戸時代、首に人形の箱を掛け、その上で人形を操った門付け芸人をいう。傀儡 (くぐつ) 回し。人形つかい。
②歌舞伎舞踊。傀儡師の風俗を取り入れたもので、河東節・長唄・富本節・清元節などにある。
③陰にいて人を操る者。策士。黒幕。

という意味です。

現代では、「陰にいて人を操る者。策士。黒幕。」という意味で使われる事が多いです。

二字熟語の博士
「傀儡師」という言葉は、複数の意味を持っているんだよ。1つ目の意味は、江戸時代を中心に、人形を使って漫遊する芸人のことを指すんだ。彼らは首に人形の箱を掛け、人々の前で人形を操って芸を見せることで生計を立てていた。

2つ目の意味は、歌舞伎舞踊の一種で、傀儡師の風俗やその動きを取り入れた舞踊を表している。 そして、3つ目は、比喩的な意味で使われ、他の人を裏で操る、計略を巡らせるような人を指す言葉として使われるんだ。

助手ねこ
あ、それやったらわかるわ。1つ目は昔のストリートパフォーマンスみたいなもんやな。首に箱を掛けて、そこで人形を動かして見せる芸人さんたちのことや。

2つ目は歌舞伎の中の舞踊やね。傀儡師の風俗を取り入れた踊りのことを言うんやろ。3つ目は、裏で人の糸を引いてるような、策略をめぐらせる人たちのこと。映画とかでもよく出てくる「黒幕」みたいな感じやな。どんな場面で使われるかによって、いろんな意味があるんやな。

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北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)



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