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「敢行」の意味と使い方や例文!「励行」との違いは?(類義語)

敢行の読み方・意味とは?(類義語)

意味

【二字熟語】
敢行

【読み方】
かんこう

【意味】
悪条件を押し切って行うこと。無理を承知で思い切って行うこと。

二字熟語の博士
「敢行」という言葉は、難しい状況や悪条件にも関わらず、強くて勇敢に進むことを意味しているんだよ。

つまり、リスクを承知であえて挑む行動を指すんだ。

助手ねこ
ああ、それって、難しい状況や条件でも、胸をはって「やってやる!」って感じで行動を起こすことやな。

なんか、すごく大胆で勇気がいる行動をすることを指してるんやな。これは、思い切り良く挑戦する姿勢を示す言葉やね。

【語源・由来】
「敢」は「困難・障害を押し切って行動を起こすこと。思い切って。」
「行」は「おこなう。おこない。」

【類義語】
決行、断行、強行

敢行(かんこう)の解説

カンタン!解説
解説

「敢行」という言葉は、難しい状況や悪条件の中でも、勇気を持って取り組むことや行動をすることを表す言葉なんだよ。

つまり、たとえ逆境や困難な条件があっても、それを乗り越えて無理を承知で挑戦するという意味が含まれているよ。例えば、大きな嵐が来ている中での山登りや、雨が降っている中での野外イベントなど、通常ならば中止や延期を考えるような状況でも、それに挑戦する、あるいはそれを行い続けることを「敢行」と言うんだ。

「大陸横断を敢行する」というのでは、大陸を横断するのは容易ではないし、多くのリスクや困難があるかもしれない。でも、それを理解した上で、それでもやるぞという意気込みで挑戦することを示しているんだ。

つまり、「敢行」は、困難や逆境に負けず、強い意志や決意を持って何かを実行することを意味する言葉なんだよ。

敢行(かんこう)の使い方

健太
島が見えるけれども上陸しても大丈夫なのかな。
ともこ
食料や水が少ないから、上陸を敢行するべきでしょうね。
健太
風土病があるかもしれないよ。怖い猛獣がいるかもよ。
ともこ
そんなのが怖かったら航海なんて続けられないわよ。

敢行(かんこう)の例文

例文
  1. 敵は未明に奇襲を敢行してきた。
  2. 弾圧化でストライキを敢行した。
  3. 住民の反対を押し切ってダム建設を敢行した。
  4. 台風が近づく悪天候の中、工事は敢行された。
  5. 健太くんは正面突破を敢行した。

敢行の文学作品などの用例

  1. ・・・ちに、犬の群は突撃を敢行する歩兵部隊のように三人をめがけて吠えつ・・・ 黒島伝治前哨

  2. ・・・郵便にて、玉稿御返送敢行いたせし由、承知いたし、いまは、私と・・・ 太宰治虚構の春

  3. ・・・傑でない限り、これを敢行する勇気が無かった。私が東京の大学へ・・・ 太宰治酒の追憶

「敢行」と「励行」の違いを解説

敢行」に似ている語に「励行(れいこう)」があります。

励行」とは、決めたこと、決められたことをその通りに実行することという意味です。

敢行」は、悪条件を押し切って行うことをいうので、決めたことを実行する意味の「励行」とは意味が違います。

二字熟語の博士
「敢行」と「励行」は、行動や実行に関する言葉だが、それぞれ異なるニュアンスを持っているよ。「敢行」は、困難や悪条件を乗り越えて、どんな状況でも思い切って行動をすることを意味する。

一方、「励行」は、あらかじめ決めたことやルールなどをきちんと守って、しっかりと実行することを指すんだ。

助手ねこ
なるほど!「敢行」は、たとえば天気が悪くても、イベントを開催するとか、難しい条件下ででも何かをやり遂げるときに使うんやな。

一方で、「励行」は、計画やルールに従って、ちゃんと決められた通りに物事を進めるときの言葉やね。だから、敢行は「無理してでもやる!」、励行は「決めた通りにちゃんとやる!」って感じか!