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「緩慢」の意味と使い方や例文!「緩慢な死」とは?(類義語・対義語)

緩慢の読み方・意味とは?(類義語・対義語)

意味

【二字熟語】
緩慢

【読み方】
かんまん

【意味】
①動きがゆっくりしていること。ゆるやかなこと。
②手ぬるいこと。きびしくないこと。

二字熟語の博士
「緩慢」という言葉は、二つの意味があるんだ。一つ目は、動きがとても遅い、または、のんびりしていることを指す。

二つ目は、何かを処理する方法が手ぬるい、つまり、力が入っていないという意味があるんだよ。

助手ねこ
ええ~、それはつまり、「のろま」や「手を抜いてる」ということやな。例えば、じいちゃんが歩くとき、めっちゃゆっくりやから「緩慢やな~」って言うわけやな。

あるいは、やる気なく物事を進めてるときにも使うんかな。ちょっとしたニュアンスの違いもあるけど、基本は「遅い」や「手を抜いてる」ってことやね。

【語源・由来】
「緩」は「ゆるい。ゆるやか。ゆるむ。ゆるめる。」
「慢」は「速度や進行がだらだらと遅い。」

【類義語】
微速、不精

【対義語】
敏速、敏捷、急激、迅速、活発

緩慢(かんまん)の解説

カンタン!解説
解説

「緩慢」という言葉には、大きく2つの意味があるんだ。

1つ目の意味は「動きがゆったりしてのろいこと」だね。人が走るのではなく、とてもゆっくり歩いているときや、時間通りに動かない時計のような動きを指すんだ。この時の「緩慢」は主に物理的な動きの遅さに焦点を当てているよ。例えば、亀のようにゆっくりと歩くことを「緩慢な動作」と言ったりするんだ。

2つ目の意味は「物事の処理のしかたが手ぬるいこと」だよ。これは、物事を適切に、または迅速に取り扱わない様子を指しているんだ。たとえば、大切な仕事を先延ばしにしてしまったり、大きな問題があるのに、それをなかなか解決しない場合に使われる言葉だよ。たとえば、「事件の緩慢な処置」は、何か問題や事件が起きたとき、それに対する対応が遅かったり、適切でなかったりする状況を指すんだ。

そして、この「緩慢」から派生して「かんまんさ」という言葉がある。これは「緩慢」の状態、つまりのんびりしているさまや、物事を適切に取り扱わない様子全体を指して使われる名詞だね。

だから、「緩慢」という言葉は、動きが遅い、または物事の取り扱いが適切でないことを示しているんだね。

緩慢(かんまん)の使い方

ともこ
健太くん。そんな緩慢な動きじゃ今日中に終わらないわよ。
健太
急いでも今日中には無理だよ。
ともこ
諦めないで工夫して。
健太
わかったよ。

緩慢(かんまん)の例文

例文
  1. 緩慢な政府の対応に国民の怒りは爆発した。
  2. ライトの緩慢なプレーの間に二塁走者が生還してしまった。
  3. 明らかにやる気がないのであろう、健太くんの動きは緩慢だった。
  4. 亀は緩慢と思われているが、家で飼われているクサガメなどは敏捷に動く。
  5. 先生に呼ばれた健太くんは、緩慢な動作で立ち上がった。

緩慢の文学作品などの用例

  1. ・・・それも、はなはだ、緩慢な動き方で、船と波止場との間の水が少しずつ・・・ 芥川竜之介出帆

  2. ・・・うと信じて、これだけ緩慢に貴方の云いなりになって延期もして来たよ・・・ 葛西善蔵子をつれて

  3. ・・・それから、緩慢な登りになっていた。それを行くと、左手には、けわし・・・ 黒島伝治渦巻ける烏の群

「緩慢な死」とは?

緩慢」は、「緩慢な死」という表現で使われます。

緩慢な死」とは、「ゆるやかに弱体化していき死に至る」という意味です。

「ベッドの上で緩慢な死が訪れるのを待つ。」というように、人の死に対して使われたり、「この国は緩慢な死への道をたどる。」というように、企業や国の衰退に対しても使います。

二字熟語の博士
「緩慢な死」という言葉は、徐々に弱体化し、最終的に死や衰退に至るという状態を指すものだ。

人の寿命が終わりに近づいている様子や、企業や国が段々と衰えていく様子に使われることがあるよ。

助手ねこ
なるほどな、それやったら、人が病気でベッドに寝て、少しずつ弱っていく様子や、昔は栄えてた企業や国が今は元気がなくなってきて、だんだんと落ちぶれていく様子を、この「緩慢な死」という言葉で表現するんやな。

つまり、一気に悪くなるんじゃなくて、ゆっくりと時間をかけて衰えていく感じやね。