寒心の読み方・意味とは?(類義語)
【二字熟語】
寒心
【読み方】
かんしん
【意味】
心配などで肝をひやすこと。心に恐れを抱いて、ぞっとすること。
たとえば、信じてた友達に裏切られたときに、「うわー、これはショックやわ」と寒心するってわけや。心が凍りつくような感じで、不安や怖さでびっくりする瞬間やな。
【語源・由来】
「寒」は「さむい。つめたい。ぞっとする。」
「心」は「こころ。きもち。精神。」
【類義語】
震え、慄き、戦慄き、恐怖
寒心(かんしん)の解説
「寒心」という言葉は、心が冷たくなるような、恐れや不安の感情を強く感じるときの様子を表しているんだよ。
例えば、友達から突然、信じられないような悪いニュースを聞いたときや、長く頑張ってきたことが結果につながらなかったときなど、何かショックな出来事やがっかりするようなことが起こったとき、あるいは期待していたことと現実が大きく違っていたときなどに、心が冷たくなるような感覚を「寒心」すると表現できるんだ。
「日本人の名のある者は、これに寒心せざるを得んや」〈福沢・学問のすゝめ〉では、日本人の中で名が知られている、すなわち、有名や立派とされる人でも、特定の出来事や状況に対して非常に失望したり、悲しくなるような気持ちを避けられない、と言っているんだ。この中の「寒心せざるを得んや」というのは、「寒心せざるを得ないだろう」という意味で、どうしてもそのような感情を感じる状況だと言っているんだよ。
要するに、「寒心」というのは、何かに深く失望したり、不安になったり、恐れを感じたときに使う表現で、その感情が人を「ぞっと」させるほど強いものであることを意味しているんだね。
寒心(かんしん)の使い方
寒心(かんしん)の例文
- 部下の上司に対する横柄な態度に、この国の行く末を思い寒心に堪えない。
- 寒心に耐えない事例が報告された。
- 適切な治療が行われていない今の状況は、病人のためにも国家のためにも寒心すべきことです。
- この国の世相は寒心に堪えざるものがある。
- 感染症が蔓延している所に大災害が起きたらと考えると寒心せざるをえない。
寒心の文学作品などの用例
- ・・・一部の作家にとって、寒心すべきことでもなかったし、未来のために警・・・ 宮本百合子「五〇年代の文学とそこにある問題」
「寒心に堪えない」とは?
「寒心」はよく「寒心に堪えない」という表現で使われます。
「寒心に堪えない」とは、「恐ろしさや不安に襲われ、心配でたまらない」ことをいいます。
これは文字通り「心が寒くなるほど」の意味を持ち、恐ろしさや不安を感じ、そのことが非常に心配になることを指すんだ。
例えば、大事な試合で失敗してしまった時とか、急な悪いニュースを聞いた時に、「もうダメや…」って感じるんやろ。ほんまに、心が冷えるって表現がピッタリやな。
【例文】
- 生命を軽視する昨今の風潮は寒心に堪えない。
- あんな人が首相に就任するなんて、国家の将来、寒心に堪えない。
- 世相は寒心に堪えざる感が強い。