【二字熟語】
割愛
【読み方】
かつあい
【意味】
①愛執を断ち切ること。
②惜しいと思うものを思い切って手放したり省略したりすること。
③大学など公的な組織が他の組織からの要請で人材を手放すこと。
【語源・由来】
「割」は「わる。分ける。さく。」
「愛」は「おしむ。」
もと仏教語で、愛着の気持ちを断ち切ること。
【類義語】
省く、端折る、飛ばす、省略する、カットする
割愛(かつあい)の使い方
今年の開会式は、校長先生の話がないのね。
毎年、話の途中で貧血で倒れる生徒が続出するから割愛されることになったんだよ。
それはしょうがないわね。
校長先生や来賓のあいさつは短いのがいいよね。
割愛(かつあい)の例文
- 紙数が尽きたので割愛する。
- 文章の一部を割愛する。
- 説明は割愛させていただきます。
- 時間の関係で次の議題は割愛させていただきます。
- 残念ながら、映画は原作を大幅に割愛した内容になっていた。
「割愛」と「省略」の違いは?
「割愛」と似た言葉に「省略」があります。
「省略」は「簡単にするために一部分を略して省くこと。せいりゃく。」という意味です。(例:以下省略)
「割愛」は、惜しいと思うものを思い切って手放したり省略したりすることをいいます。
【両語の違い】
「割愛」・・・惜しみながら省く。
「省略」・・・惜しむことなく省く。
【例文】
- 時間の都合上、今回は割愛させていただきます。
- 時間の都合上、今回は省略させていただきます。
どちらの例文も同じように見えますが、「割愛」と「省略」どちらを使うかで相手の受け止め方が変わります。
「割愛」は、本当は必要だけれども時間がないのでしょうがなく省くというニュアンスになります。対して「省略」は、時間がないから重要ではない所を省く。というようなニュアンスになります。
「省略」は場合によっては失礼になるので、結婚式の司会者や取引相手にプレゼンするときなどは「割愛」が使われることが多いです。社内など身内ばかりの場では「省略」が使われることが多いです。
省くことで聞き手に失礼にならないようならば「省略」を、失礼になるならば「割愛」を使いましょう。