【二字熟語】
姑息
【読み方】
こそく
【意味】
①一時のまにあわせ。その場逃れ。
②俗に、卑怯なさま。
【語源・由来】
「礼記」(檀弓上)より。「姑」は「しばらく、かりそめ。」「息」は「やむ、それでいい。」
誤用率70%?卑怯の意味は間違い!
「姑息」は「一時のまにあわせ。その場逃れ。」という意味です。
「姑息」の意味は「卑怯な」だと思っている方が多いと思いますが、文化庁発表の平成22年度「国語に関する世論調査」では
「卑怯な」という意味と回答・・・70.9%
「一時しのぎ」という意味と回答・・・15.0%
本来の意味である「一時しのぎ」と回答した割合が15%にとどまり、本来の使い方とは異なる「卑怯な」という意味と回答した人が70.9%と多数を占めました。
【広辞苑】【新明解国語辞典】では「俗に」ということわりとともに「卑怯なさま」という意味が記載されています。
誤った意味を用いるようになった理由として、正面から取り組もうとしないで一時しのぎで済ませることに終始する様子を「卑怯な」と捉え、「姑息なやり方ばかりで,あいつは卑怯だ。」という言い方をされたことから、「姑息」という言葉が「卑怯な」という意味で用いられるようになったのではないかと考えられます。
また、「姑息(こそく)」が「こそこそ」「こっそり」「小癪(こしゃく)」と音が似ていることも誤用の原因の一つとされています。
「姑息」の意味は「一時しのぎ」であって「卑怯な」は誤用なので気をつけましょう。
姑息(こそく)の使い方
健太くん。抱えていた問題は解決したの?
とりあえず臭いものにはふたをすることにした。
そんな姑息な手段だと、後々大変な目にあうわよ。
わかってはいるんだけどね。
姑息(こそく)の例文
- 姑息な手段ばかりで終始一貫しない。
- 姑息な嘘では、事態が悪化するだけだろう。
- 自分が退職するまでは問題が表面化しないよう、姑息な手段をとった。
- 抜本的な対策を考えないと、姑息な方法ではどうにもできない。
- 湿布は姑息的治療だ。