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「温良」の意味と使い方や例文!「温良恭倹」とは?(類義語)

温良の読み方・意味とは?(類義語)

意味

【二字熟語】
温良

【読み方】
おんりょう

【意味】
性質などがおだやかで、すなおなこと。また、そのさま。

二字熟語の博士
「温良」という言葉は、性格や性質が穏やかで、素直なことを表すんだよ。

また、そのような様子や状態のことも言うんだ。

助手ねこ
なるほどな。それはつまり「人のことをやさしく思って、心がスッキリしてる」って感じの人やな。

素直で、どこにでも合うような、気持ちのいい性格のことを指してるんやね。こんな性格、持ってたら人から好かれるやろうなぁ。

【語源・由来】
「温」は「顔色や心がおだやかである。」
「良」は「質がよい。不純なところがない。すぐれている。」
「礼記(楽記)」より。

【類義語】
温和、穏健、温厚、柔和

温良(おんりょう)の解説

カンタン!解説
解説

「温良」っていう言葉は、性質がおだやかで、すごく素直なことを表しているんだよ。

例えば、「概して温良な君子で」〈花袋・田舎教師〉っていうのは、だいたいのことを考えると、その人はすごくおだやかで心が優しく、正直な人だ、っていう意味だよ。

また、「一匹の猫は温良な性質だったが、一匹の方だけ、どうしてそうなったのか。」〈豊島与志雄『絶縁体』〉っていうのは、2匹の猫がいて、そのうちの1匹はすごく優しい性格だったけど、もう1匹の猫はどうしてあんな性格になったのか不思議、っていうことを言っているんだ。

だから、要するに「温良」とは、人や動物が優しい、おだやかで、素直な性質を持っていることを示す言葉なんだよ。

温良(おんりょう)の使い方

健太
おばあちゃんは年をとって温良になったんだ。
ともこ
年をとると丸くなるのかしらね。
健太
僕も丸くなりたいな。
ともこ
健太くんは頑固じいさんになりそう。

温良(おんりょう)の例文

例文
  1. 我が家の犬は温良な性格です。
  2. 久しぶりに再会した健太くんは、相変わらず温良な人だった。
  3. 温良な彼には都会の生活はつらくないだろうか。
  4. 父は温良で、子供の気持ちを考えてくれる人でした。
  5. ともこちゃんは温良な気性で、老若男女に愛された。

温良の文学作品などの用例

  1. ・・・ってる両総の人の粋は温良の二字によって説明される。 省作はその温良・・・ 伊藤左千夫春の潮

  2. ・・・右と言ったものだが、温良に正直にすべてを語って御覧。誰も聞いてい・・・ 太宰治虚構の春

  3. ・・・今の桂三郎のような温良な気分は、どこにも見出せなかった。彼のよう・・・ 徳田秋声蒼白い月

「温良恭倹」とは?

温良」を用いた四字熟語に「温良恭倹」があります。

温良恭倹」とは、性質がおだやかで素直で、人にうやうやしく自分は謙虚なさまという意味です。

恭倹」は、他人にうやうやしく、また、つつましく接すること。
二字熟語の博士
「温良恭倹」という言葉は、人の性格がおだやかで、心が素直で、他人に礼儀正しく、自分自身は謙虚に振る舞うさまを示しているんだよ。
助手ねこ
ええっと、それはつまり、心がやわらかくて、ストレートに物事を受け取り、人には丁寧に、でも自分には控えめに振る舞うって感じかいな。

いい性格やな。こんな性格の人とは、長くつきあいたいわ~。

【出典】
『論語』学而「温良恭倹譲にして以て之を得たり」

『論語』の中では、弟子の子貢が師の孔子を評した言葉として「温良恭倹譲」(「」は、おだやかなさま、「」は、素直なさま、「」は、かしこまって、うやうやしいさま、「」は、大げさにせず、つつましいさま、「」は、へりくだるさま)という形で現れています。
温良恭倹譲」の五字でひとまとまりとするのが、本来の用法です。
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