姉妹サイト「ことわざ・慣用句の百科事典」はこちら

「捨象」の意味と使い方や例文!「抽象」との違いは?(類義語・対義語)

【二字熟語】
捨象

【読み方】
しゃしょう

【意味】
事物または表象からある要素・側面・性質を抽象するとき、他の要素・側面・性質を度外視すること。

【語源・由来】
「捨」は「すてる。」
「象」は「物の形。目に見えるすがた。」

【類義語】
抽象

【対義語】
具体化、対象化

捨象(しゃしょう)の使い方

ともこ
今回の展覧会のテーマは何?
健太
具象絵画を集めた展覧会だよ。具象絵画は、具体的な対象物を、極端な捨象なしに具体的に描いた絵画のことをいうんだよ。
ともこ
現代では抽象絵画が主流よね。
健太
最近の抽象絵画より、具象絵画の方が分かりやすくて僕は好きだな。

捨象(しゃしょう)の例文

  1. 子供の個性を捨象しては教育の本質を論じることはできない。
  2. データを取るということは、物事の特定の側面を切り出して抽象すると同時に捨象することをいいます。
  3. 現実が為政者に都合が良いように捨象されているニュースが多い。
  4. 本質に関わらない点はここでは捨象します。
  5. 人から全ての身分を取り去り、全ての社会的関係を捨象しても、そこに端的な人が残る。

「捨象」と「抽象」の違いは?

捨象」に似ている語に「抽象(ちゅうしょう)」があります。

抽象」とは、事物または表象からある要素・側面・性質をぬきだして把握することをいいます。

つまり、物事の共通した性質をぬきだして把握することをいいます。

パトカーとパンダとオセロの抽象的な概念は「白黒」です。

この時、ぬきだされないで切り捨てられた性質が存在します、この性質を切り捨てることを「」といいます。

捨象」と「抽象」は密接な関係にあるため、英語では「捨象」も「抽象」も、「abstraction」と表します。