【二字熟語】
総領
「惣領」とも書く。
【読み方】
そうりょう
【意味】
①家名を継ぐべき人。家の相続人。跡取り。
②いちばん初めに生まれた子。長男または長女。
③律令制以前、重要な国に置かれ、近隣数か国の政務を監督した職。すべおさ。
④中世、武士の族的結合の長。惣領地頭。
⑤全部を支配すること。
【語源・由来】
「総」は「全体をまとめて取り締まる。」
「領」は「中心になって取り仕切る。また、その者。」
【類義語】
長子、初子、次子、末っ子
総領(そうりょう)の使い方
健太くんは総領息子よね。
そうなんだ。いずれ後を継ぐんだよ。
健太くんが継ぐと、会社の歴史が途絶えそうね。
不吉なことをいわないでよ。
総領(そうりょう)の例文
- 総領息子が無くなり、弟が継ぐことになりました。
- ともこちゃんは総領娘で、二人の妹がいます。
- 総領嫁の彼女には、総領の妻という自覚が足りない。
- 健太くんは総領孫として厳しく育てられました。
- 健太くんは不出来だったため、病弱ということにして総領除にされました。
「総領の甚六」とは?
「総領」を用いた表現の一つに「総領の甚六(そうりょうのじんろく)」があります。
「総領の甚六」の「甚六」は、
①次子以下に比べて、のんびりとしてお人よしな長男を多少のあざけりの気持ちをこめていう語。多く「総領 (そうりょう) の甚六」の形で用いられる。
②お人よし。おろかもの。
という意味です。
「総領の甚六」とは、長男・長女は大事に育てられたので、その弟妹よりもお人好しで愚かだという意味です。
【例文】
- 兄は総領の甚六で、人が良く間の抜けたところがあります。
- 長男の健太くんは、総領の甚六と軽視された。
- 彼は総領の甚六なのでよく人に騙される。