【二字熟語】
天涯
【読み方】
てんがい
【意味】
①空のはて。
②故郷を遠く離れた地。
【語源・由来】
「天」は「大空。」
「涯」は「はて。かぎり。きわみ。」
【類義語】
世界中、天下
天涯(てんがい)の使い方
健太くん。事故で大変だったわね。
僕だけ生き残って、天涯孤独の身になってしまったよ。
気休めにしかならないけど、私たちはいつでも健太くんの味方よ。
ありがとう。励ましてくれる友達には感謝するけど、家族の死を乗り越えるには、まだまだ時間が必要だな。
天涯(てんがい)の例文
- 天涯地角到る処に花の香しきを嗅ぎ人情の温かきに住む(国木田独歩、空知川の岸辺)
- 天涯万里という言葉をそのまま宛て嵌め得るような遠い旅路の末に(島崎藤村、海へ)
- 天涯一片の雲もなく晴れ渡っていました。
- 我が手働かず、足動かず、目はただ天涯の一方に、白き花に埋もれたお雪を見るばかり。(泉鏡花、黒百合)
- 戦争のせいで天涯の孤児になった子供がたくさんいた。
「天涯客」とは?
「天涯」を用いた表現の一つに「天涯客(てんがいきゃく)」があります。
「天涯客」とは、故郷を遠く離れた人という意味です。
中国の漢詩によく使われている言葉です。
古代中国の宋代の詩人朱敦儒が、「憶秦娥・西江碧」で、自らを「天涯客」と表現しています。
最近では、中国人気作家Priestの耽美小説「天涯客」で知られています。