【二字熟語】
泡沫
【読み方】
ほうまつ/うたかた
【意味】
①あわ。あぶく。うたかた。みなわ。
②あわのようにはかないもの、問題にならないようなもののたとえ。
【語源・由来】
「泡」「沫」ともに「あわ」と読み、「液体が空気を含んで、まるくふくれたもの。気泡。あぶく。はかないものにたとえる」という意味。「泡沫」は同じ意味の漢字を重ねた語。
【類義語】
(②の意味の類義語)束の間の、かりそめの、はかない、たまゆらの
【対義語】
(②の意味の対義語)永久、不滅、とこしえ
「ほうまつ」と「うたかた」の読み方の違いは?
「泡沫」には「ほうまつ」と「うたかた」の二通りの読み方があります。
元々「うたかた」という語が日本にあり「(名)水に浮かぶあわ。(はかなく消えやすいものをたとえることが多い)」という意味で用いていました。
後に古代中国から「泡」を意味する「泡沫」が流入し、「ほうまつ」と音読みしました。さらに後に、日本語の「うたかた」と古代中国語の「泡沫」の意味が似ていることから、「うたかた」に「泡沫」の漢字を当てました。
これを「熟字訓」といい、漢字二文字以上の熟語に日本語の訓を当てたもののことを言います。例「私語(ささやき)」「五月雨(さみだれ)」
厳密には、「うたかた」は「水に浮かぶ泡」、「ほうまつ」は「泡」という意味で用いられます。
「ほうまつ」のような言葉は「大和言葉」とよばれ、雅やかな趣のある語とされています。
泡沫(ほうまつ/うたかた)の使い方
ともこちゃんは生徒会役員選挙で当選すると言われているよね。
私なんて泡沫候補よ。
ともこちゃんが泡沫候補だったら、だれが当選するって言うんだ。
あんまりプレッシャーをかけないで。
泡沫(ほうまつ/うたかた)の例文
泡沫(ほうまつ)
- ぼんやりしていると泡沫のようにいろんな記憶が浮かんでは消えていった。
- 泡沫候補と言われた健太くんが当選した。
- バブルの時代、泡沫会社が乱立し消えていった。
泡沫(うたかた)
- 泡沫の夢と消えた。
- ともこちゃんの泡沫の恋は、卒業と同時に終わった。