虚礼の読み方・意味とは?(類義語)
【二字熟語】
虚礼
【読み方】
きょれい
【意味】
誠意のない、うわべだけの礼儀。無用の礼儀。
外側だけちゃんとしてても、心が伴ってなかったら意味ないってことやな。やっぱり、なんでも形だけじゃなくて、心も大切にせなあかんってことやね。
【語源・由来】
「虚」は「うわべだけの。実がない。うそ。」
「礼」は「社会生活上守るべき行動の形式。規範となる作法。また、儀式・制度など。」
【類義語】
無用の礼儀
虚礼(きょれい)の解説
「虚礼」という言葉はね、見た目だけきれいで、本当の気持ちがこもっていない、形だけの礼儀のことを指すんだよ。
たとえば、「世の虚礼」という表現は、世の中に溢れている形だけの礼儀を言っているんだ。これは、人々がただ見た目やマナーを守るために、礼儀正しく振る舞うけど、実際はその行動に心からの意味や感謝がない状態を指すんだよ。つまり、外側だけはちゃんとしているけど、本当は誰かを思いやる心がないような振る舞いなんだね。
また、「敢て問ふ、世上滔々たうたうたる浮華虚礼の影が、此手紙の何の隅に微塵たりとも隠れて居るか」〈雲は天才である・石川啄木〉という文章はね、「敢えて聞くけど、この手紙のどこか一つの小さな部分にでも、世の中にあふれているうわべだけの飾りや虚しい礼儀の影は隠れているの?」って言ってるんだ。これは、手紙を書いた人が、本当に心からの言葉を書いたかどうか、うわべだけの偽りの言葉がないかを問いただしているんだよ。
だから、「虚礼」という言葉は、心からの感謝や尊敬ではなく、表面的な礼儀や振る舞いを指しているんだね。
虚礼(きょれい)の使い方
虚礼(きょれい)の例文
- そういう治憲からみると、幕府が張りめぐらしている礼儀三百威儀三千は、ただの虚礼の世界に過ぎなかった。虚礼だが、それは幕府の各藩統治にとって必要なものである。(藤沢周平、漆の実のみのる国)
- これは少しも虚礼ではない。彼は粟野さんの語学的天才に頗る敬意を抱いている。(芥川龍之介、十円札)
- そしてこの善行を埋没するに忍びなかった。もしわたくしが虚礼に瞞過せられたという人があったら、わたくしは敢えて問いたい。そういう人は果して一切の善行の動機を看破することを得るだろうかと。(森鴎外、渋江抽斎)
- 虚礼不昧というように、心の本体は鏡のように明らかに万物を映し出すという。
- コールセンターからの謝罪は、マニュアルを読んでるような虚礼虚文だった。
虚礼の文学作品などの用例
-
・・・これは虚礼の辞ではない。十年前であったなら、さほどまでにうれしい・・・ 永井荷風「正宗谷崎両氏の批評に答う」
「虚礼廃止」とは?
「虚礼」を用いた表現の一つに「虚礼廃止(きょれいはいし)」があります。
「虚礼廃止」とは、無用の礼儀をやめるという意味です。
つまり、形だけの礼儀や、あまり意味がないけれども続けている慣習を止めることを指しているんだね。
例えば、毎朝同じ挨拶をするのもいいけど、心からじゃなくて「またか」と思ってるんやったら、それは「虚礼」ってことやろ? そしてそれを「廃止」するって言うんやな。無駄なことはサッサとやめて、本当に大事なことに時間を使おうってわけやな!
【例文】
- 虚礼廃止主義の我が家は、省エネの観点からしてもお歳暮やお中元をやめました。
- 虚礼廃止は、人付き合いが苦手な私には好都合な世の流れだった。
つまり、形だけの礼儀、本当の気持ちはこもっていないことを言うんだね。