読み方で悩みやすい漢字の一つに、「銀杏」があります。
Q「銀杏」、あなたはこの二字熟語を何と読みますか?
次の3択から選んでみて下さい。
- 「ぎんなん」
- 「いちょう」
- 「ぎんなん」と「いちょう」両方とも
このページでは、悩みやすい「銀杏」の読み方や意味について詳しく解説していきます。
「銀杏」の読み方は、「ぎんなん」?「いちょう」?
銀杏の正しい読み方は、「ぎんなん」「いちょう」どちらなのでしょうか。
どちらもよく耳にする言葉ですね。
「銀」は音読みで「ギン」、訓読みで「しろがね」となります。
一方「杏」は音読みで「アン」「キョウ」、訓読みで「あんず」です。
このことから「ぎんなん」は正しそうですが「いちょう」はどうなのでしょう。
さて、結論を言ってしまうと、銀杏の読み方は「ぎんなん」「いちょう」どちらも間違いではありません。
つまり、答えとしては3つ目の「両方とも」ということになります。
普通に考えれば、「ぎん」と「あん」が合わさるのですから「ぎんあん」となりますが、ここでは連声の影響から「ぎんなん」となります。
連声とは、前の漢字が「m」「n」「t」で終わり、それに続く漢字が「ア行」「ヤ行」「ワ業」で始まる場合に、「ア行がナ行」「ヤ行がマ行」「ワ業がタ行」等と変化するものです。
ぎんなん以外にも「観音・かんのん」「反応・はんのう」等もこれにあたります。
では、「いちょう」はどうなのでしょうか。
銀杏の漢字をどう分解しても「いちょう」には繋がりません。
そもそも「いちょう」には「鴨脚」や「公孫樹」の漢字があてられていました。
それが「銀杏」も「いちょう」と読みようになった理由は諸説あり、正直定かではありません。
一説には、熟字訓ともいわれています。
いずれにしても銀杏の読み方は「ぎんなん」「いちょう」どちらでも間違いではありません。
ただし「ぎんなん」と「いちょう」どちらで読むかによって意味が異なります。
「銀杏」の意味は、「ぎんなん」と「いちょう」で違う!
まず「いちょう」ですが、イチョウ科の落葉高木のことを指します。街路樹としても非常にポピュラーな木ですね。
そのいちょうの木に実るのが「ぎんなん」です。つまり「ぎんなん」はイチョウの種子なんですね。
大抵の場合には、「栗・栗の木」「林檎・林檎の木」「栗・栗の木」のように実と木の名前には関連があるのものですが、「ぎんなん」と「いちょう」の間にはそれがありません。
このことが読み方も含め「ぎんなん」と「いちょう」の関係性をややこしくしているのかも知れません。
まとめ
- 銀杏の読み方は「ぎんなん」「いちょう」どちらも正しい。
- 「ぎんなん」「いちょう」それぞれ意味が異なる。
- 「いちょう」は、イチョウ科の落葉高木のことを指す。
- 「ぎんなん」は、「いちょう」の種子を指す。