【二字熟語】
斟酌
【読み方】
しんしゃく
【意味】
①あれこれ照らし合わせて取捨すること。参酌(さんしゃく)。
②その時の事情や相手の心境などを十分に考慮して、程よくとりはからうこと。手加減すること。
③ひかえめにすること。さしひかえること。
【語源・由来】
水や飲料などをくみわける意から。
【類義語】
熟考、考慮、忖度、配慮
斟酌(しんしゃく)の使い方
あの事件の判決が出たね。
介護で苦しんでいたことで判決に斟酌を加えられていたわね。
悲しい事件だったね。
少子高齢化がすすむ社会で決して他人事とは思えない事件だったわ。
斟酌(しんしゃく)の例文
- 消費者の意向を斟酌して製品を改善していく。
- 忠告するのに斟酌などいらない。
- 年少である点を斟酌する。
- 収入に応じて会費を斟酌する。
- 未成年であることを斟酌する。
「斟酌」と「忖度」の違いは?
「斟酌」に似た言葉に「忖度(そんたく)」があります。
「忖度」は「(『忖』『度』ともに『はかる』という意味)他人の心中をおしはかること。推察。」という意味です。
【両語の違い】
「斟酌」・・・相手の心境などをおしはかって、具体的な行動する。
「忖度」・・・相手の心中をおしはかる。
国有地の売却問題で、一気に「忖度」という言葉が世間に浸透しましたが、本来の意味とは異なる使い方をされています。
ニュースでは、「忖度」をおしはかって行動をするという意味で使われていますが、おしはかって行動するのは「忖度」ではなく「斟酌」です。
「忖度」と「斟酌」の意味が混同し、さらに、本来ならば「斟酌」はおしはかって気を遣うというニュアンスの言葉ですが、「政権の意向をメディアが忖度する。」というように悪い意味で使われています。
「斟酌」は「おしはかって、程よくとりはからう。」、「忖度」は「おしはかる。」という意味なので、間違えないように気をつけましょう。