恩讐の読み方・意味とは?(類義語)
【二字熟語】
恩讐
【読み方】
おんしゅう
【意味】
恩義と、うらみ。情けと、あだ。
あー、そういうことか。これは、つまり「ありがたい気持ちと、ちょっと許せへん気持ち」の2つを表してるんやな。
人間って、こんな矛盾した気持ちを持ってることもあるから、心ってややこしいもんやな。
【語源・由来】
「恩」は「めぐみ。いつくしみ。」
「讐」は「あだ。かたき。」
【類義語】
恩と仇
恩讐(おんしゅう)の解説
カンタン!解説
「恩讐」っていう言葉はね、一方が「恩義」つまり、感謝の気持ちや人から受けた恩を表していて、もう一方が「うらみ」、つまり、恨みや敵意を表しているんだよ。
「恩」は、誰かから受けた優しさや助けを意味していて、「讐」は、誰かに対する恨みや敵意を意味するんだ。これら二つは正反対の意味を持っているから、この言葉は相反する感情や状態を示しているんだね。
例えば、「恩讐を越えて」っていう表現は、感謝の気持ちや恨みといった、まったく逆の感情を超えて、何かを成し遂げる、あるいは何かを行うという意味で使われるんだ。これは、過去の善行や過ちを超えて、新しい関係や状態を築こうとするときなどに使う表現だよ。
恩讐(おんしゅう)の使い方
健太くん。手伝ってくれてありがとう。
僕は恩讐ともにむくいる人間だからね。ともこちゃんには夏休みの宿題を手伝ってもらった恩があるから当然だよ。
ということは復讐することもあるってこと?
そりゃあ、嫌なことをされたら目には目を、歯には歯をだよ。
恩讐(おんしゅう)の例文
- ともこちゃんとは恩讐を超えた交わりをしている。
- 今日見るのは恩讐と愛憎劇を描いた劇です。
- 平和祈念式典の性格は、恩讐を超えた世界の恒久平和への希求です。
- 恩讐を超えて和解しました。
- 一度は袂を分かった関係だったが、今回の成功で二人は恩讐の彼方であった。
「恩讐の彼方」とは?
「恩讐」を用いた言葉に「恩讐の彼方」があります。
「恩讐の彼方」の「彼方(かなた)」とは
①話し手・聞き手の双方から離れた場所・方向をさす。また、現在から遠く離れた過去・未来を示す。あちら。あっち。(例:彼方の山。忘却の彼方。)
②ある物に隔てられて見えない場所・側などをさす。向こうがわ。(例:山の彼方。海の彼方の国。)
という意味です。
「恩讐の彼方」とは恩も恨みも超越した世界という意味です。
「恩讐の彼方」という言葉は、恩や恨みを超えた場所や状態、つまりそれらの感情を超越した世界を指すんだよ。
なるほどな。それはつまり、「恩や恨みの感情を超えて、もっと大きな視点で物事を見る」ってことやな。
感情にとらわれずに、公平な目で見ることができる状態ってわけや。みんながうまくやっていけるような平和な世界を想像すると、こんな感じやな。
「恩讐の彼方に」という菊池寛の小説が特に有名です。大正8年(1919)中央公論に発表の小説です。仇討ちの非人間性と、ヒューマニズムの勝利を描く名作です。
つまり、恩義と恨み、良い気持ちと悪い気持ちのことを指しているんだよ。