「二字熟語の百科事典」が書籍化されました!詳細はコチラ

「安牌」の意味と使い方や例文!「塩梅」との違いは?(語源由来・類義語)

安牌の読み方・意味とは?(語源由来・類義語)

意味

【二字熟語】
安牌

【読み方】
あんぱい

【意味】
安全牌の略。マージャンで、それを捨てても相手に上がられることのない牌。転じて、危険がなく扱いやすいこと、またそのような相手のたとえ。

二字熟語の博士
「安牌」という言葉は、「安全牌」の省略形なんだよ。これはマージャンで、相手が上がることがない、つまり安全な牌を指すんだ。

また、一般的には、扱いやすくてリスクのないこと、またそのような人を表す言葉としても使われているんだよ。

助手ねこ
なるほどな。それはつまり、マージャンで言えば「相手が勝つ可能性のない牌」を指し、それが転じて「問題なく安全に扱えるものや人」を表すんやな。

これは、ノーリスクで気楽に付き合える相手や、トラブルのないものを示す表現なんやな。

【語源・由来】
「安」は「やすらかである。落ち着いている。心配がない。」
「牌」は「遊びや勝負ごとに使う札。」

【類義語】
安全、堅実、無難、鉄板

【対義語】
危険牌

安牌(あんぱい)の解説

カンタン!解説
解説

「安牌」というのは、本来マージャンという中国起源のゲームで使われる言葉で、「安全な牌」という意味があるんだ。マージャンは、手元に持っている牌(タイル)を使って特定の組み合わせを作り、最初にその目標を達成した人が勝つ、というゲームだよ。このゲームでは、自分が捨てた牌で相手が勝つ可能性がない牌、つまり「相手に利用されることがない安全な牌」を「安牌」と呼んでいるんだ。

それが転じて、現在では「安牌」は「安全」、「リスクが少ない」、「扱いやすい」などの意味で使われるようになったんだ。それは物事でも人でも同じで、リスクが少なく、安心して任せられるような状況や人を指すことができる。

例えば、「彼は安牌だよ」っていうときは、その人が信頼できて、頼りになる人だという意味になるんだ。「安牌」の人は、一緒に仕事をするときや、困った時に頼るときなど、何か問題が起きてもきちんと対応してくれる、安心できる存在ってことなんだよ。

だから、「安牌」って言葉は、何かを安全に進めるために必要な、信頼できる人や事柄を指す言葉なんだね。

安牌(あんぱい)の使い方

ともこ
健太くんはどの銀行に貯金しているの?
健太
駅前の銀行だよ。
ともこ
そこを選んだ理由はあるの?
健太
おばあちゃんがその銀行なら安牌だ。倒産しないって言ったんだよ。

安牌(あんぱい)の例文

例文
  1. 彼は相手チームのピッチャーにとっては安牌だと見なされている。
  2. 猫好きは世の中に多いから、猫のキャラクターにしておけば安牌だ。
  3. 将来が不透明な時代だから、安牌な選択をするべきだ。
  4. 就職するなら安牌な公務員にしておきなさいと言われ育った。
  5. 健太くんは結婚相手として安牌だ。

「安牌」と「塩梅」の違いは?

安牌」に似ている語に「塩梅(あんばい)」があります。

塩梅」は
①塩と梅酢で調味すること。一般に、料理の味加減を調えること。また、その味加減。(例:塩梅を見る。)
②物事のほどあい。かげん。特に、身体の具合。(例:いい塩梅に会えた。塩梅が悪くて寝ている。)
③ほどよく述べたり、ほどよく処理したりすること。(例:材料をうまく塩梅して話す。仕事の塩梅を考える。)

という意味です。

安牌」はリスクがないという意味、「塩梅」は味加減の意味から転じて、物事の具合や加減のことをいうので、両語の意味は異なります。

ABOUT US
北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)



error: 右クリックはできません。